さいごの夜のお話【同人誌】（愛はね、/ぼうや、もっと鏡みて）

樋口美沙緒さんの同人誌です。
商業誌「愛はね、」と「ぼうや、もっと鏡みて」の
後日談が書かれている同人誌になります～。

この２冊は最初から最後まで
イライラさせられてしまったんだけど、
考えたらまだまだ年若い２人なんだよね。
結局、俊一は望への気持ちが真剣だからこそ
それを認めるのが怖かったんだろうな・・・と。

「常識」という枠からはみ出てしまうことは
勇気がいること。

悩んで悩んで傷つけ合ったからこそ
この同人誌を読むと本当にほっとする。

なので望と俊一の話は
「愛はね、」と「ぼうや、もっと鏡みて」、そして本作の
３作が揃っての話なんだと思います。

「ぼうや、もっと鏡みて」で２人は結ばれたけれど
同人誌は望が家を出て俊一と一緒に暮らし始める時のことを
望の兄視点から、
そして10年後の２人を俊一の担当編集者の視点から
それぞれ第３者から見た２人、ということで書かれています。

愛はね、 (白泉社花丸文庫)/樋口美沙緒: ￥630; Amazon.co.jp

ぼうや、もっと鏡みて (白泉社花丸文庫)/樋口美沙緒: ￥630; Amazon.co.jp

「明日、弟は家を出て行く」
望の兄視点からの話。
「愛はね、」でもちらっと兄との確執が書かれていたけれど
そのことを今度は兄から語られています。
愛情と憎しみと。。。なんとも言えない感情が兄に渦巻いている。

その兄の複雑な心境が書かれているんですよね。
そして本編で俊一が兄に挨拶していたシーンがあったけど
あのことも兄視点で書かれていました。

望はずっと兄に嫌われていると思っていたけれど
あの入院した時、すごく心配していましたよね、お兄さん。
この人も俊一と同じく不器用な人なんだろうな・・・という感じがしましたよ。

ちょっとこの兄視点のは・・・・ホロリときちゃいそうでした。

「青いムギ」
俊一と望の10年後。
人気作家となった俊一の担当編集者から見た２人、、、という設定。
この担当さんはまだ新人さんなんですよねー。
で、先輩から俊一の「旦那様」を紹介してあげる、、、と言われるんですよねー！

旦那。。。。。

ふふふ。もうわかっちゃったわよね！

俊一は人気作家、望は兼ねてからの願望であった
自分の料理屋を営んでいる。
その料理屋での顔合わせとなったわけだ。

やっぱりこういういろんなことがあった２人だけに
「今」がとても落ち着いていて本当に良かった。
もちろん10年の間には書かれていないだけで
紆余曲折もあったみたいだけど。。。

最後には俊一と望のやりとりがある。
俊一も望も根っこは変わってないとは思うけど
年齢を重ねた分、精神的にも落ち着いた２人。
特に望はいい意味で余裕も感じられる。

俊一は・・・・ゾッコンですね！www( ´艸｀)

また機会があったらこの２人の話は書きたい、と
樋口さんも書かれていたので
楽しみにしていたい

と思います。

商業誌を読んだ方に是非、この同人誌を読んで欲しいなぁって
思ってしまった一冊です！！

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