罪なら罪でいい。罠なら罠でいい。
貪り食われて、果ててしまえばいい。





健気で心優しき悪魔×性悪天使




そんなカップリングなこの話。
ここで天使・カイルは堕天使の不名誉な称号をいただいているんだけど、
堕天使というよりも駄天使という感じ。

前回のレビューはこちらやじるしROSE GARDEN 1

もー、とにかくこのカイルは
自分勝手、我が儘、平気で嘘をつくし、傷つける。
とはいえ、それは対悪魔に対してなんだけど、
人間にはやっぱり清らかな魂を持つものには慈悲深い。
だけど、やっぱりここの天使たちをみると
カイルに限らず、天使の間でも妬みそねみがあって
陥れようとしたり、陰口をたたいたり
結構人間以上に人間くさい。

だけど、そんなカイルに猛烈に恋をしてしまい
百年もの間片思いをしている悪魔。
正確には悪魔と人間の間の子供なんだけどね。
とっても心優しい悪魔なのに天使であるカイルには
恐ろしい化けモノと一緒なのだ。

その悪魔であるウォーレンは人間の姿で人間社会で装飾職人として働いていて
村の皆にも好かれているんだけど、
薔薇の天使であるカイルのために悪魔の姿で毎日南国へ飛び
薔薇の苗を手にいれていたために、
村人たちにその姿を見られ正体がばれてしまう・・・
そしてとうとう・・・


木原 音瀬著「ROSE GARDEN 2」
ROSE GARDEN ―ローズガーデン(2) (Holly NOVELS)/木原 音瀬
¥900
Amazon.co.jp

ウォーレンはとうとう村びとに銃で撃たれ、瀕死の怪我を負う。ウォーレンにとって、大切なものは愛しい天使だけだった。確実にカイルの羽が育ち、天に戻る日が近づいていることも知らず…。大量書き下ろしにて、ついにここに完結。



カイルが人間界に留まっているのは
天界へ帰りたくても帰れないからなんだけど、
それはウォーレンを騙して酷く傷つけたことでウォーレンが怒って
カイルの羽をもいじゃったからなのね。
後にも先にもこんな風に我を忘れカイルを傷つけたのは
この時だけなんだけど、
ウォーレンはそのことをとっても後悔していたの。

でも私にしてみたらこんなことされてもカイルのことを想っているウォーレンは
すんごいと思うよ~~!!

ウォーレンは羽をもぎとられたカイルのそばにずっといるのね。
羽をもがれた天使は魔物に襲われやすくなるんだけど
悪魔はそこらへんの魔物よりもずっと力が強いから
ウォーレンはカイルをずっと守っているわけですよ。
だけどカイルはそんなことはコイツが自分の羽をもいだんだから当然のこと、って思っているんだな。

しかし本当はカイルの羽はうっすらと長い間をかけて
新しいものが生えつつあるのだ。
だけどそれをウォーレンに知られてしまうとまたむしられてしまう・・・と危惧したカイルは
もちろんその事実を伏せる。
それどころかウォーレンには自分が徐々に弱って死んでしまっていなくなる・・・という
筋書きまで考えていたりするのよね。
だからその考えを悟られないように、ウォーレンのご機嫌を損なわないように
ウォーレンの「愛している」って囁く言葉にも
まるで自分も・・・と答えているかの如く振舞うのだ。

もー、ウォーレンが不憫でーーー!!

悪魔と人間にばれて襲われた時だってウォーレンは
ひたすらカイルのことばかり考えていたのにさ。

しかも具合の悪くなってしまったカイルのために(もちろんカイルの演技)
ウォーレンは自分の羽と目玉を失ったというのに・・・

そしてまんまと天界に戻ることに成功したカイル。

だけどその天界でカイルを待っていたのは・・・・

馬鹿なカイル、愚かなカイル。
この話はカイルの成長物語とでも言えるんだけど、
自分のことしか考えていないカイルが
本当の愛に目覚めていく話でもあるんだよね。

天界にいても自分の居場所なんてない。
誰も自分を愛してくれない。
あんなに尽くした大天使アガサもまたカイルだけを見てくれるわけじゃない。

天界に戻りたくて戻りたくて仕方なかったのに
思い出すのはあの悪魔のことばかり。
自分のことをひたすら愛してくれたあのウォーレンのことが頭から離れない。

だから、、、、
堕天使と言われてもいい。
カイルは天界からまた地上へと今度は自らの意思で堕ちて行くーーーー。

ここからはカイルの本当の意味での地上編とでもいうのだろうか。
天の邪鬼なカイルなので
せっかく地上へ降りても素直にウォーレンへ気持ちを打ち明けられない。
それどころかウォーレンが喜んでくれると思っていたのに
反応が違うことに戸惑って、また心無いことを言ってしまうんだよね。
ほんと、どーしようもない。。。。

そんなカイルがふとしたことで娼館で世話になるんだけど。。。。

人間の姿で娼館で働く天使。。。
なんとも不思議な。。

あ、もちろん客をとっているわけじゃなく、下働きなんだけど
なんせ傲慢な天使だからね~。
客を怒らせることもしばしば。

だけどここでの生活がカイルをどんどん変えていくのだ。

どんな理由があっても身体を売る商売をしている人間は天界へはその魂は行けない。。。

でもカイルは今、その教えが本当に正しいのか疑問に思っている。
本当の愛とはなんなのか、
本当の優しさとはなんなのか、
大事なことをこの娼館でカイルは感じていくんだよね。

カイルがそれらのことを感じられた時、
ウォーレンとの愛もまた成就する。

最後は泣けてきましたよ~~!!!

きっとこのあとは幸せに暮らしていけるんだろうな。。。

そんな二人の今後がどうしても読みたくて
小冊子もゲトしてしまったwww
それもまた後日レビューを。

H度ドキドキ(あったっけ????)
ストーリー度満月満月満月満月半月

ペタしてね

にほんブログ村 漫画ブログ BL漫画感想へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ BL小説読書感想へ
にほんブログ村   ←参加しています。よろしくねラブラブ
にほんブログ村 アニメブログ BLCDへ
にほんブログ村