読み終わった最初の感想は
水原さんの作品っぽくないなぁ、って事でした。

あ、別に悪い意味で言ってるんじゃないですよ。

多少のイタイシーンはあるものの
水原さん特有の暗くて深みにはまりそうな作風だったり、
とことん鬼畜だったり、そんなんじゃありませんでした~。

だからいつものような作品を考えていたら物足りなさはあるかも知れないけど、
私はこういうのも結構好きだなぁ。


自由気ままに生活して、ふらりとやって来ては金を無心する叔父が置いていったとんでもないものとは………。


水原 とほる著「ただ、優しくしたいだけ」

ただ、優しくしたいだけ (キャラ文庫)/水原 とほる

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2か月の期間限定で、ゲ/イの叔父の恋人を預かることになった隆次。イタリア人とのハーフだというアズは、痩せて色気の欠片もない未成年。抱く相手にもならず面倒なだけで、つい邪険にしてしまう。けれど隆次の言動に一喜一憂するアズは、全身で懐いてきて…!?他人のものだと知っていても、無垢な天使をこの手で汚したい?庇護欲と劣情が妖しくうねるアダ/ルト・センシティブLOVE。






そう、叔父が置いていったとんでもないものとは、
まだ若い少年?だった。
女の子と思ってしまうほど、
中性的な顔立ちでやせっぽちなアズはイタリアと日本のハーフと言うが、
イタリアで生まれ育ったため日本語は片言だ。

そのせいで余計に幼く見え、その年齢にそぐなわない外見もあってか
ちょっとおバカちゃんにも感じちゃう。


叔父の連はゲ/イで、一族の中では浮いた存在。
また、隆次もゲ/イのため
まだ若い頃は連だけを頼っていた時もあったのだが
隆次が仕事で成功し始めると連は何かとお金をせびるようになってしまった………。


隆次にとって連に今ではすっかり面倒な存在に。
その連が連れて来た更に面倒な存在。
二ヶ月後に迎えに来ると言い残し、アズと言う名のやせっぽちな子供を置いて
またどこかへいってしまった連。


身勝手な叔父に腹をたて、そして置いてかれてメソメソしてるアズにも腹をたて
隆次はアズに冷たくあたるのだ。


でもね………
もう、アズってばめちゃめちゃ可愛いの!!
最初はなんて手のかかる……とか思ったけど、
外見とその片言日本語がみょ~に似合ってて
しかも一生懸命隆次にお礼をしようと絵を描いてみたり。


そう、アズはね、絵を描いたりオブジェを作ったり、
芸術方面に才能があるみたいなのだ。

連はアズをイタリアの美術の学校へ入れたくて資金を稼ぎにどこぞへ行ってしまった。


アズは隆次に
「あのね、アズが描いた絵だから、あげる。
これ、アズの描いたけど、好き?」

こんな風に可愛く聞かれちゃったら私ならすぐにヤラレちゃうんだけど、
隆次は面倒くせー!としか思わないんで邪険にする。

すると今度は立体を作って
「上手できて、隆次にあげる。好き?絵よりも好き?」

いやーん、あんなに邪険にされててもアズは健気にも自分なりの感謝を表すのよね。


でも隆次の気持ちは頑なだ。


そんな隆次だけど、とある事件からアズを抱いてしまい、
それがきっかけでアズへの愛情が
くわ~!っと芽生えるのよねー。


今までHフレンドは数知れずいたけど本気の恋などしたことがない隆次。

アズへの気持ちが溢れ出すんだけど………


アズのためにイタリアへ帰そうとしたり、
アズと連の本当の関係がわかったり、
二人が乗り越えなきゃならないことはあるんだけど、
ストーリーがすすむにつれ、
切ないエピもあったりするけど
ラストは優しい気持ちになれる話なので
私は好きなんですけどねー。

基本、健気なものや可愛いものが大好きなので。



それにしても、アズが隆次のとこに来てすぐに熱を出しちゃったんだけど、
その時アズは解熱剤………座薬を隆次に渡して
ぷりっとオケツを向けるのだ!www

隆次もビックリしてたけど私もビックリ!

だって電車の中で本を読んでいて、
エチシーンとかじゃないから普通に読んでたけど
いきなり、アズの座薬入れてポーズのイラストにビックリして閉じちゃったわよ!

エチシーンじゃないからと油断してたら、とんでもなかった!ww

BLはやっぱり油断は禁物ですね~。