水原作品は暝いものは本当に暝くて
ヘタすると気分が浮上するのに2日くらい
かかっちゃうこともあるんですけど
でも、やめられないんですよね~!
そういう作家さんっていませんか??

気分が落ち込むのがわかっているのに読んじゃう、
あまり好きな作風ではないのになぜか手に取ってしまう

これって中毒なんですかねー???

今回は泣けました・・・
ココには書かなかったけど
この前に読んだ水原作品が(「禽舎の贄」なんですけど)
ちょいと水原さんにしては酷い出来だったんで
さすがにレビューを書けず
今回は・・・と思ったんですけど

最後に泣かされた・・・

水原 とほる著「悲しみの涙はいらない」
悲しみの涙はいらない (ダリア文庫)/水原 とほる
¥580
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母親に捨てられ、義父の借金のカタとして金融業を営む国枝に引き渡された遙。その美しく儚げな容貌で借金返済のために売/春を強要されてきた。男達からの陵/辱に耐えるため、固く心を閉ざしていたはずなのに、気まぐれに自分を抱いた国枝の言葉に何故か傷ついてしまう。端整な顔立ちだが冷たい目をした国枝の冷酷さに怯えながらも、垣間見える彼の孤独と優しさに遙の心は揺れ動き…。


私の好きなシチュです!
母親が男関係にだらしなかったせいで
小さい頃から父親がコロコロ変わっていた遥。
遥はとにかく平穏にこのまま過ごせていけたらいい、と思っていたのだが、
義父の経営する会社が経営難となり母親は遥を置いて家を出ていってしまった。
そこから遥に対する義父の暴力が始まったのだ。
しかも暴力だけではなく義父は遥の体を奪ってしまったのだ。
そして、借金取りとして来た国枝にそのカタとして遥は国枝に連れて行かれた。
そう、売/春をさせられるために。

もちろんこういうことは遥の望むことじゃないけれど
もう仕方ないや的なものが遥からは感じられる。
遥は小さい頃から複雑な家庭事情で処世術を身に付けていた。

だから今回も泣いて済むことなんてこの世の中にはない、と
涙一つみせず自分の置かれた状況を受け入れるのだ。

しかし、その遥が唯一恐ろしく感じること。
それが暴力だった。
ある意味体をもてあそばれるより暴力の方が
遥には辛かったのだ。

売/春をさせたのは国枝なのにその国枝によって
ある日、もうそんなことはしなくてもいい、と言われ
学校にも通わせてもらえるようになる。
住む場所も国枝の高級マンション。
そのかわり国枝が望む時に国枝に抱かれる日々を過ごすことに。

この国枝の気持ちというか、考えが読んでいても
全然つかみ所がなかった。
遥を抱くから、じゃあ、遥を好きなのか、というと
そんな感じにも見えない。

一方遥は、学校に通わせてくれるし
比較的自由に過ごさせてくれる国枝に恩義を感じ始めるのだ。

なんてお人よし!
と、思っても、遥の気持ちが中心に書かれているわけで
国枝に対し、特別な感情を抱いていくのはよくわかる。

そして学校へ通うようになって親しい友人ができた遥。
この友人というのが遥のことを好きになるんだよねー。

これがねー、もうちょっとこじれてくれたら面白かったのにww

完全なる当て馬君でしたね。オトモダチはww
ちょっと国枝に隠れた秘め事っぽく
ドキドキしながら読んだけどww

これってもしかしたらこの彼と結ばれるのもまた面白かったかも
知れないなぁ、なんて思ったり。

だけど国枝の過去とかがわかると
根っこのところで国枝と遥はつながっていたんだということが
わかるんだよねー。
だから遥は彼に惹かれ、彼も遥に惹かれ・・

しかしこの当て馬君が出てきてくれたことで
謎の男っぽかった国枝が
妙に人間味を帯びてきましたww

これがいわゆる「嫉妬」ってーやつですか??

徐々に二人の距離が近寄るんですよね。
そしてどんなことがあっても泣くことがなかった遥が
たった一言、何気なく言った国枝の一言で
号泣するシーンがある。

コレには私もやられました!

ちょいと遥にもらい泣きしょぼん

非情な男だった国枝も遥と一緒に過ごし始め
人間が丸くなっていく。
そして最後の国枝の告白。

好き、とか、愛してるとか
そんな言葉じゃないけど
不器用な人間らしい告白だった。

二人の関係からいくとラストはもっとドロドロしてもおかしくなかったけど
なんともハートウォーミングぢゃマイカ!

国枝の気持ちが最後まで隠されていたから
一気にそんなハートウォーミングになった感じに(笑

だから物語最初の雰囲気とラストの雰囲気は
全然違う作品ですねー!

で、イラストなんですけど・・・
うーむ。。。
なんかちょっと作品と合わなかっただけに残念!汗

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