定番ともいえる「記憶喪失」もの。
細かい事いうと記憶喪失とも
また微妙に違うけど・・・

だ・け・ど!

ハッピーエンドなのに切なく感じるのは何でだろう。
ハッピーエンドなのに悲しく感じるのは何でだろう。

それは、ハッピーエンドならもう一人の主人公・海が
消えてしまうということだから。

海の健気さが涙を誘う。

柊平 ハルモ著「吐息まで罪の色」

BLのススメ
男娼の海は、突然、経済ヤクザの章博の愛人になるよう命じられる。海が、彼が探し続けている行方不明の恋人・陽海にそっくりなのだという。「少しずつ、濡 らしてあげよう」つらい行為しか知らなかった海に与えられる、甘い愛撫。一途に恋人を求める章博の熱に揺さぶられながら海は思う、身代わりでもいい、この 温もりに包まれるのなら。いっそ、自分が陽海だったらよかったのに、と…。すべてを失っても、この想いだけ残ればいい—狂おしいまでに求める、ただひとつ の愛。


はっきり言うと海と陽海は同一人物だ。
じゃあ、なぜ海は陽海を知らないというのか・・・

記憶喪失というか重度のストレスと
「こうであったら良かったのに・・・」という
陽海の切なる想いがもう一人の海という存在を
生み出してしまった。

一方章博は2年前に姿を消してしまった恋人陽海を
ヤクザに身を落としてまで探していた。
その妄執は狂おしいほど。

一緒に住むうちに海は章博のそんな想いを目の当たりにして
章博のために陽海を演じるようになる。

そして何度も何度も体を重ねるうちに
章博のために本当に陽海になってあげたい
章博に陽海を返してあげたい、
そういう想いになっていくのだ。

ー俺は俺がいりません。そのかわり、章博さんに陽海を返して下さい。

海のそんな切なく健気な想いが
読んでるこちらも切なくさせる。

だってさ、こっちとしたら
陽海より海の方が馴染があるわけで
どうしても海寄りになってしまう。

ハッピーエンドなのに切ない・・・
でも海も幸せであったとそう願いたい。

H度 ドキドキドキドキ
胸キュン度お月様お月様お月様お月様


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