ここにきて、もうどれくらい経っただろう。

一緒に来たはずのあの子がいない。

それでも私たちの絆があればすぐに見つかるだろう。

それにしてもイライラする。

ここに来てから嫌な予感がする。

でもそんなことが起こるはずはない。


私たちは同じだった。

言葉にしなくてもそれはわかった。

ずっと隣にいてくれればよかった。

私があなたで、あなたは私だったから。

理解なんてされなくていい。

そばにいてくれれば。


放課後の教室。

誰もいない学校の廊下。

屋上から見る夕陽。

指先から伝わる、あなたの温度。

私の全てを理解して受け入れてくれた。

だから全て許した。

私もあなたを受け入れた。

ずっと一緒だと、離れないと、誓った。



ねぇ、あの日は晴れていたかなぁ。

いつもの帰り道。

私はもう、家に帰りたくなくて

あなたと離れたくなくて

世界中が敵に思えて

どうでも良くなったんだ。

あなたと一緒なら何だってよかった。


2人きりになれたら。


そして私たちは、川を渡った。

しっかり手を繋ぎ。

怖くはなかった、この手が離れてしまうまでは

必死に探した、私はここよ、離れないで、すぐに見つける

全て本当のことよ。

あなたのためなら何だって出来たから。


私が川岸に着いた時、あなたはいなかった。


私は探したわ。

1人で寂しくどこかで待っているあなたを。

私が見つけなくちゃと思った。

だって、私も心細かったの。

だったらあなたも同じでしょう?

探して、探して、ずっと探した。


川岸には変な奴らがいたから、きっとどこかに隠れてあるんだ。

大丈夫、私が最初にあなたを見つける。

私たちが一緒にいられるために、川を渡ったんだもの。

私が、必ず見つける。


なのにあの男は私を見て笑った。

ここにはいないと言った。

バカにしたように、薄ら笑いを浮かべて。

気持ち悪い。

私たちの方なんて何も知らないくせに。

大人はいつもそうだ、何もわかっていない。