些細なことで三歳の娘を叱りつけた
「やめて」「ダメ」
一度不愉快なスイッチが入ると、
冷たく突き放す
わずかこの世に誕生して三年
幼く小さな存在に、何十年の経験を積んだ大人がとる態度ではないと毎回思うのだけど、
プレ更年期なのか、瞬間的に沸騰する感情は制御できない
娘の顔はみるみる崩壊し、泣き出す
あーやれやれ、泣き虫だからな、
めんどくさいな、でも風呂あがりだから
肌の保湿ケアしてお尻かぶれの薬を塗って、オムツはかせて下着を着せてパジャマ着せて
早く部屋に戻らないといけないしな
娘の泣き声を聞いても瞬間的に考えることは
冷たい感想と作業工程
とそのとき、娘は泣きながら「ままだいすき」
これまでも、叱られたとき、私がムッとしているときに脈絡なく発していた言葉
幼いながら、私の機嫌をとろうとしているのだと解釈していたけど、
このとき、風呂あがりでお互い裸で居たせいなのか、言葉で表せない娘の気持ちがテレパシーのように伝わってきた
「ママがそんなに怒ることだと思わなかったの、怒らないで、ママが大好きなの」
ストンと、今までの言葉の意味が分かった
機嫌取りなんて大人の浅はかな解釈だった
単純に純粋に、私のことが大好きで、私に愛されたいだけだった
ハッとして、
「ごめんね、怒りすぎたね」と言うと、
娘はすぐに泣き止み、いつものようにハグを求めて甘えてきた
ホルモンバランスに振り回され
腰痛に苛まれ、思うように行かない日々だけど
娘が幸せな笑顔でいられるように
私も母として努力しないと
ママもだいすきだよ