「コンピューター室に連れて来られたってことは、コンピューター室に何かあるのかな?」
茂央が言った。上目遣いに梓が答える。
「かも知れないわね。パソコンをいじくれとでも言うつもりかしら」
「ははっ。そうかもな」
―――ブツン『特進クラスの生徒達に告ぐ。我々は今から、本校内のあらゆる場所に計2000ピースのパズルを隠す。それを全て見つけ出し、完成させ、我々のところまで持って来い。制限時間は48時間。それが出来なかった場合、担任教師、安田寛を射殺する。また、ゲームは正午12時よりスタートする』
「ゲームだと……?」
眉間にシワを作りながら低い声でそう呟いたのは、大高だった。
「何の為にこんなことをやらせる? 人殺しのゲームだと? 冗談も大概にしろッ!!」
怒声を上げる大高とは裏腹に、37人もの人間が集まっている筈のコンピューター室は物音一つ響かない。