あれは2015年春、春の陽気に包まれながらフジコ・ヘミングさんのコンサートへ行ったことを思い出した。
ただ1人のピアニストと1台のピアノ、耳を傾けながらリラックスして過ごしたすごく素敵な夜だった。
その時を記したブログの最後に”また”行きたいと私は書いていた。
でもその”また”は叶わなかった。
人生の儚さを思い知った。
しかし過ぎていく時の流れは人それぞれ違うけれど、何かの運命で交差した私と彼女との時間は奇跡なんではないかと思うほど輝いている。
その輝きを胸に今日は長い時間ラカンパネラを聞いている。
何の気なしに近所を散歩すると、フジコさんの絵にあるような黒に白い柄の猫が座っていた。
これも運命なのか、猫は何も気にする様子もなく花に埋もれ春を楽しんでいた。