「うわ!な、何だ今の声は!?」
敦賀さんが、ビックリして起き上がると私の方を見て目を見開き呆然としてきた。
しかも、何故か何か喉をゴクリと唾を飲み込むように動かしてるし…?
「も、最上さん…だよね?」
私は、漸くあることに気付いた。よく見ると、目線の先に自分の手が見えたのだ。
そう、人間の手が。そして、何故か『泥中の蓮』の撮影が終わった後に茶髪に戻した筈の髪の毛が地毛の黒髪に戻っており、しかも長さが腰丈辺りまで伸びている事にも。
「あ、あれ?もしかして人間に戻ってる!?やったぁ!!良かった~~😂」
私は、人間に戻れた事に喜び歓喜極まって嬉し泣きしていると、敦賀さんが顔を反らして慌てて言ってきた。
「もももも最上さん!取り敢えず、これ着て!!」
そう言って、差し出されたのは先ほどまで敦賀さんが着てきたパジャマの上着。いつの間にか、上半身が裸になっていた…。
「へ?ん…………………?きゃああああああ!何で裸になってるのーー😳💦!」
私は、思わず布団を被り身体を隠したけど…
「だから、早くこれ着てって言ってるだろ!」
もしかして、もしかしなくても…敦賀さんに裸を見られたーー😳💦!!
こんな貧相な身体を見られるなんて~~最悪~~😭
私は、布団を被りながらも敦賀さんからパジャマを受け取って布団の中で上着を着て何とか凌いだ。
「あ、あの…敦賀さん、パジャマありがとうございます…。そのう~見ましたよね?」
後ろ向きにベッドの上であぐらをかいて座ってる敦賀さんに恐る恐る聞いてみた。
「ごめん…まさか、元に戻ってるとは思わなくて、ついマジマジと見ちゃった😳」
「もう、大丈夫ですよ。上、着ましたから。」
漸く、私の方へ身体を向けて…ため息をついてきた敦賀さん。
そりゃ、そうよね。こんな貧相な身体を見ちゃったんだもの、ため息をつくのも分かるわ。
「すみません。敦賀さんに面倒かけてしまって、しかもこんな私の貧相な身体を見せてしまいまして。お目を汚してしまいました!」
ベッドの上で土下座をすると、いきなり敦賀さんが私の事を起こして抱き締めてきた!
「え!?つ、敦賀さん!?ななな何をしてるんですか!?」
あわわわわわ😳💦
逞しい二の腕が~!厚い胸板が~~!!私の目の前に!!!
「何で謝るの?」
「だ、だって…ため息ついてきたから。」
「もう俺、限界。好きな娘の、裸なんか見たら理性飛ぶに決まってるだろう。」
「え……?今、何て言いました?」
敦賀さんが、意味不明な事を言ってきた。好きな娘の裸って…?あれ?
敦賀さんの好きな女の子って、4歳年下の高校生って言ってたわよね?それって、私も条件に当てはまる?
最初は、森住仁子さんだと思ってた。
でも、あんな常軌を息した人間を敦賀さんが見抜かない訳がないと推理したのと、後で社さんから聞いたら一昨年のバレンタインのお返しにピンキーリングを送ったのは、お返しに指輪が欲しいと無理やりおねだりされたので仕方なくあげたと言うことが分かったのよね。
だったら、百瀬さんかな?と思ったけど年齢差が違ってたし…。一体誰なんだろ?って不思議に思ってた。
「もう単刀直入に言うよ。君が好きだ。最上さん、いやキョーコちゃん。俺は、いつの間にか君を好きになっていたんだ。この年で初恋なんて恥ずかしいと思ってて、中々言えなかったんだ。」
「え……。」
思いもかけない敦賀さんからの告白に、私は頭が真っ白になってしまった。
「でも、もしかしたら幼い頃会っていた時に既に好きになっていたのかもしれないな。それが本当の初恋なのかも。」
「幼い頃って…どういう事ですか?私は、敦賀さんと初めて会ったのは去年の2月頃でしたよね?」
私は、不思議に思って質問すると…抱き締めていた手を離して真面目な顔をして説明してきた。
「ごめん…俺実は、キョーコちゃんとは10歳の時に会ってるんだよ。ちょっと待って、証拠見せるから。」
そう言って、右手の指を目元にやると何かしている。
そして、両方の瞳から何かを取り出した?あれ?それってコンタクトよね…?
でも、色が透明じゃない。黒い色をしたカラコンだった。
そして、カラコンを外した瞳を見ると私のよく知った色をしている。
そう、私が幼い頃に出会った妖精の王子様と同じ色。
「緑色の瞳…コーンと同じ…?10歳の時に会ってるって…まさか?」
私は、口元に手をやって驚いてしまった。
「そうだよ、俺だよキョーコちゃん。今まで、騙しててゴメン。俺がコーンなんだ。」
→4へ。
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ありゃ、蓮くんいてもたってもいられず遂に告白しちゃいました。
無事に、人間に戻れたキョーコですが…また猫に変化する予定でもあります。
そして、キョーコのお母さんやショータローに社さんも動物に変化するのですが…戻り方が全員笑えるんですよね。
どんな戻り方をするのかお楽しみ下さいませ。