






聞けばうちの奥さんは一年前から子供と、妹の子供と、お友達と
千葉の東京ネズミーランドに行く計画を立てていたらしい。
私は、当初からその参加者リストには
入っていなかったようだ。
あの、俺は?
と聞くと、へっ?!?
と言われる。こんな時顔文字使うんだろうな。
仕方なく、三分前の記憶も怪しくなってきた
ボケはじめの母親の様子見のため
一人で伊豆に帰ることにする。
1000円で行けるというので
渋滞を避け、夜中に高速に乗ったのだが
朝方、道路の行く手に〔車両炎上中〕の表示が出ていて
到着時刻の掲示板は〔調整中〕の表示のまま動かず、
2時間近く歩くような速度の渋滞に見舞われる。
事故現場にたどり着くと、
ケツの燃え尽きていたバスが、
トレーラーで運ばれようとしていたところだった。
路肩は、消化剤の白い泡だらけで雪が積もっているようだった。
後で聞けば、そのバスも
東京ネズミーランド行きのバスだったそうで、
子年の私はネズミにやられっぱなしだわ。
で、日もすっかり昇った頃に母親の住み処に着き、一眠りする。
目覚めてから、母親が短歌の会に行くというので、
車で送り、三時半頃迎えに来いと言われる。
ぼけているのに短歌できるのか、、、。
ぽっかり時間が空いたので、
久しぶりに沼津へ行くことにする。
暇なので、こんな時こそと思い、
高校時代によく言った店に行くことにする。
ちゅちゅるりえ、は30年前はもっと怪しげだったのに
どこにでもある、お店っぽくなっていて、入らなかった。
どんぐりは、子供と一緒の時でないとつまらないし、
あいあいは、なんか小洒落ちゃって
で、ボルカノのスパゲッティを食べた。
ここの大盛りが、馬車馬のえさのように大量で、
30年前、友達と競って食べたことを思い出す。
大食いする体力もないので普通サイズを頼む。
店の内装も変わっていない。
こんな味だったかなと思いながら食す。
味の記憶ってあやふやよね。
これも高校の時よく行ったマルサン書店で
こないだやった芝居の劇評が載っているという
雑誌と、母親から頼まれた短歌現代を買う。
ついでに、酒飲みのサラブレッド、
酒飲みはかくあるべし、と尊敬する
若山牧水の本、沼津牧水会発行の「牧水酒のうた」
を見つけ、即購入。
車でなきゃ本読みながらお酒飲めるのにとか思いながら、ふらふらしていると
甘味処、村上屋が小じゃれた店になっている。
期待せずに、「焼き団子」と紅白の「すあま」を買って食べる。
が、実に記憶どおりの味で満足した。
しかし、歩きながら思った
高校時代と違うのは、明らかに目が、
お酒のおいしそうな店を探していることだ。
蕎麦屋で、一杯いきたかったな。