それから数日後、公開授業の日が来た。
その日は伊吹が告白されたという話題で持ち切りだった。
「ふーん。あいつ結構モテるんだぁ・・・・・。」
胸がチクリと痛んだ気がした。
「なぁに??やきもち??」
この子は私の親友の桜井優那。
「べ、別にそんなんじゃないしっっっっっ!!!」
「まぁいいんじゃない?あいつあんたにベタボレだし。」
「そ、そんなぁ・・・・・。」
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そして無事放課後まで残り一分となった。
放課後が待ち遠しい。 ・・・・・・・・・・。 私は何を考えているんだ!!!
親がいるんだからそんなことするはずがない・・・・・。
「キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン」
「きりつ。きをつけ。礼。」
「ありがとうございました。」
少ししても伊吹から声をかけられない・・・・・。
「どうしたの?」
「えっ、いや・・・・・。」
「あ~~~~~っ!あいつに誘われないから悲しいんでしょ??」
「・・・・・・・・。」
「図星・・・・・??」
「そ、そんなことないよ。そんなのあるわけないじゃん。」
声が震えないように注意しながら、否定の言葉を並べてみる。
後半は自分に言い聞かせるようにして言ってしまった。
そのまま何のおとがめもなく、その日は帰ってしまった。
私はまだ分かっていなかった。
この気持ちがどういう意味なのかを・・・・・・・・・・・・・。