お久しぶりです。
今日は最近読んだ、安部公房著の『砂の女』という本が面白かったので感想を書きたいと思います。
まずは物語のあらすじを簡単に紹介したいと思います。
物語の主人公は、教員であり昆虫採集が趣味の30歳手前の男性。
まだ人類が発見していない昆虫を発見することを目的に砂丘へ出かけます。
そこで昆虫採集をしていると、老人に声を掛けられ今日の帰りのバスはもう運行していない事を告げられます。
主人公は老人に今夜泊まる場所を案内してもらい、ついたところは砂に周りが囲まれている家でした。
砂に周りが囲まれた家というよりは、砂丘を掘った穴の底に家が建っているという表現が正しいです。
当然穴の底ですので梯子を使って降りないと行くことができません。
縄梯子を使って降り、その晩はその家で過ごします。
次の日帰ろうと思って外を見てみると、縄梯子がなくなっており、砂の穴の家に閉じ込められたままストーリーは進んでいきます。
この本には面白い表現や文章が沢山ありますが、特に心に残った箇所は、『孤独とは、幻を求めて満たされない、渇きのことなのである。』という文章です。
私の解釈になりますが、確かに人間は常に幻想を見ており、それに満足せず欲張りです。
そうすると心が渇いて、それを潤すために沢山ものを買ったり、欲を満たしそうとします。でも欲は満ちることはありません。
その事が文章にされており、改めて気づきはっとしました。
さらにそれが孤独というものだと書かれています。確かにそうかもしれません。
いくら物を買い、欲を満たしたと思っても心の中はいつも孤独なんだなと思いました。
また、主人公はの底で溜水装置を作り、それの観察が趣味の様になっていました。最初はあった脱出願望も徐々に薄れていきます。
これは、怖いですが人間はどんな状況に慣れてしまうという事が書かれていると思います。
もともと物や欲に溢れる地上から逃げるように、砂に誘われるように砂丘に来た主人公。
穴の中の小さな幸せぐらいが実はちょうど良かったのかもしれません。
この本は色々な解釈や色々な角度から読むことができるので、ブログ1回ではとても感想を書ききれません。
まだまだ書きたいことが沢山あるのですが、長くなりますのでこの辺で終わります。
ご視聴頂き有難うございました。