美術の小話 -3ページ目

美術の小話

好きな画家、作品について。


アンリ・ルソー


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高校生の頃、美術の教科書を眺めていて、この画家はなんでこのモチーフを題材にしたのだろう?
どういった場面なのだろう?


違和感というかモヤモヤした気持ちを抱いたのがルソーの作品との出会いでした。



ルソーは税管史として働き、夜は制作に励み

40代で仕事を辞め、本格的に画家の道をスタートさせました。

休みの日に絵を描くスタイルから
「日曜画家」として有名です。


しかし、独学で絵を勉強した独創的なルソーの作品は当時は受け入れられず

「子供が描いた絵だ」「へたくそ」「不快な絵」と激しく罵られていました


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そんな中、数少ない支持者の中でも熱烈にルソーの絵を褒めた画家がいました。


あのピカソです。



ピカソはルソーの絵を褒めたたえ、死ぬまで彼の作品を大切に保管していました。
ピカソはこう言っています

ラファエロのように描くには4年かかったが、子供のように描くには一生かかる


ピカソにとって、ルソーの世界観はひとつの目標だったのかもしれません。


そして、ピカソがルソーを励ます会として開いたのが美術界では伝説となる

ピカソのアトリエで開かれた夜会。

アポリネールら親しい友人のほか、ピカソのパトロンであるガートルード・スタインなどがルソーを歓迎しました。
スペイン料理を振る舞われ、自らを讃える詩の朗読を聴いたルソーはいい気分でヴァイオリンを演奏して酔いつぶれたという。


行きたいなんておこがましい事は言えないけど、せめて覗いてみたい。

タイムマシンがあったら僕は間違いなくこの日に行くと思います…笑



さて、ルソーの作品の特徴として


まず、亜熱帯をおもわせる森林をモチーフにした作品が非常に多いです。

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ルソーは絵に描くような森林には一度も行ったことがなく、想像力だけで自分の世界を構築したと言われています。

そして色。

緑色にしても21種類のトーンを作品に取り入れています。


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色彩に関して敏感であり、天才的な目をもっていたんだと思います。



ルソーが最後に仕上げた作品「夢」


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森林の中に裸体の女性が横たわっています。

ライオンは顔をだし、静寂な月は不思議な輝きを放っています。


解釈はそれぞれですが


きっとここが、ルソーにとっての楽園だったのではないでしょうか。


タイトルの通りルソーの夢の中。


自分の信念を貫くのは簡単なことではありません

周りに評価されて価値がつく創作の世界

それでも自分をあえて曲げず突き進むルソーの精神には感銘をうけまし、

ルソーの幻想的な絵を観ると、どこか癒されるんですよね。





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