次から次へと私の視界に飛び込んでくる墓標に杖を置き 手を合わせを繰り返しました 山を下りながらだったのですが進むべき方向にまだまだ沢山の墓標が見えています…

その沢山の墓標に向かって少しずつ下ってゆくと小さな小屋が見えてきました
この小屋は祭壇になっておりました
そばには上野村の管理人のおじさんがいました
その管理人のおじさんにお話を伺う事ができましたよっちの旅たび日記&時々ウサッペブログ-NoName_0001.jpg

この場所は〔スゲノ沢〕という所で
この場所で最も多くの方々が亡くなられたのだと教えていただきました
沢山の墓標を見つめながらそのお話を聞いていました
そして生存者の方々が拝見されたのも
このスゲノ沢だと教えていただきました
「ヘリコプターで救助されたあの女の子もこの場所で救助されたんですよ…なので あの女の子のご家族もこの場所で亡くなられたのですよ…」
胸が張り裂けそうになりました
このスゲノ沢で亡くなられた方々と生存者の方々と……

その女の子のご家族の墓標の場所も教えていただきました
そのご家族の方々は島根県の方だと事前に知っていたので
〔去年の春に初めて島根県に訪れた事 島根県がとても素晴らしい場所だった事 そして素敵な島根県のお友達が出来た事〕を心で伝えさせていただきました

墜落地点からかなり標高が下がっているスゲノ沢…
客室がここまで広範囲に散乱した事なども教えていただきました

このスゲノ沢
すごく不思議で
春のような天上界のような…温かい雰囲気に包まれているのを身体で感じました
いや…この山全体がそんな雰囲気に包まれていました

管理人のおじさんにお礼を言い下山しました
スゲノ沢をすぎると墓標はほとんど見当たらなくなりました

途中数名の登山の方々とすれ違いました
管理人のおじさんも言ってましたが
今日は朝早くから沢山の登山客がいて驚いたと言ってました
皆さんが私と同じ気持ち…いや、私が皆さんと同じ気持ちでこの山に訪れる事が出来た事を本当に心から良かったと感じました

駐車場について何気なく隣に止まっている車を見たら…〔静岡ナンバー〕の車でした! 同じ静岡県の方が同じこの日に同じ気持ちでこの御巣鷹の尾根にいること…すごく温かい気持ちになりました

私 また来年 この場所に来ます

521人の方々のご冥福を心から深くお祈り致します