忘れもしない5年前の10月19日、伊藤は旅立った。その年の8月、新婚の伊藤の奥様から目を疑うようなメールがきた。脳腫瘍で・・・。俺は、またかよ・・・、でも大丈夫、また手術すれば治るよ、10年前の脳腫瘍の時も手術は大成功して後遺症も全くなかったじゃないか、と思った。とにかく病院に面会に向かった。しかし今度のは悪性で余命わずかです・・・、との事だった。時間の許す限り見舞いに行った。伊藤は俺の二人の大親友のうちの一人。絶対に死なせない。しかし・・・10月19日の朝、伊藤の奥様から「最後見てあげて」と電話が入り、俺は泣きながら猛スピードで病院へ向かった。間に合った。伊藤の家族が集まっていた。伊藤のお母さんに今までどうもありがとうとお礼を言われた。冗談じゃない、伊藤はまだ生きてるんだよ。俺は伊藤の最後を見に来たんじゃない、奇跡を起こすのを見に来たんだよ。しかし願いは通じず、それから間もなくして伊藤のバカタレはあっさりと旅立ってしまった。翌日、伊藤の家で伊藤と二人だけにさせてもらった。今まで伊藤の前では堪えていた涙が一気に溢れ出た。人間こんなに涙が出るのかよというくらい泣き叫んだ。
伊藤よ、弔辞でも言ったけど、俺はまだまだお前には会いにいかないよ!でも何十年後には必ずいくから、その時はまた思い出話しで盛り上がろうぜ!大大大好きだよ伊藤!