気象庁の予報では、台風11号(ナンカー)が、7月16日深夜から17日にかけて、西日本(四国・中国)に接近・上陸する可能性が高くなっています。

 またあまり報道されていませんが、一旦、日本海に出た後、7月19日から20日にかけて津軽海峡を中心とした北日本にも、接近・上陸する可能性があります。


 今回の台風11号は、16日午前3時現在、「大型で強い勢力」で、暴風・大雨などに厳重な警戒が必要です。


 気象庁の発表では、7月16日午前3時現在、台風11号は、北緯29度55分、東経135度10分の日本(室戸岬)の南海上にあって、北北西に時速20kmで進んでいます。
 中心付近の最大風速は40m/s、風速25m以上の「暴風域」は中心から170kmです。(最新情報は、気象庁のホームページの「防災情報>台風情報」をご覧ください。)


<2015年台風11号の予想進路(気象庁HPより)>






  台風に対する主な備えを改めて紹介します。


(1) 家の外の備え(風雨が激しくなる前)
 水害に備え、側溝や排水溝の掃除をし、水はけをよくする。また、屋根、塀、壁などの点検、補強も台風が来る前に行っておく。


(2) 非常用品を備蓄
 ライフライン(水道・電気など)が途絶えたときの事を想定して、非常用品を備えましょう。食料・水・電池等は、救助・復旧に必要な、概ね3日分程度が必要と言われています。

<備蓄推奨品>
・ 懐中電灯(LEDライト)やマッチ・ライター
・情報取得・通信手段(携帯・スマホやラジオと電池・充電器など)
・非常用食料と飲料水(3日分)
・貴重品(小銭を含むお金など)
・薬(特に病気の人)やおむつ(幼児がいる家庭)
・生活用水(お風呂に水をためておくと、水洗トイレや洗い物等に使えます)


(3)家族で話し合っておく
 避難場所やルート・方法、落ち合う場所・連絡方法などを、家族で話し合い確認しておきましょう。
 できれば、地元自治体(区・市町村等)のホームページなどで、「ハザードマップ」を確認・取得しておきたいものです。







<浸水した道路>



 

 おしまいに、道路が冠水した時に気をつけたいを、「実話・体験談」をもとに紹介します。


 知らない道はもちろん、いつも通っている道でも、意外と高低差はわからないものです。
 道が浸水しても、「これぐらい大丈夫」と思ってしまいがちですが、意外と深い時もあります。


 車では、タイヤが浸かりエンジンが浸水すると動かなくなり、ドアや窓も開かなくなり溺れることもあります。
 浸水している道路へ車を乗り入れないことと、車内から窓を割って脱出できるハンマー等を、車内に入れておくことも大切です。


 人や自転車は、膝より深い所では動けなくなる可能性が高くなりますので、近づかないようにしましょう。また、道路は立っていられる深さでも、横の側溝へ落ちると深く溺れることもあり危険です。


 私自身、学生の頃、自転車で通いなれた道が、朝は通れたのに夕方には浸水していた経験があります。
 「これぐらい、大丈夫。」と考え、無理やり道路を進むと、胸まで浸かってしまい、びしょ濡れになった経験があります。もし、道路を少しでもはずれていたら、横の側溝は身長より深くなっていたので、溺れるところでした。(汗)
 ふと気づくと、近くの国道には「救助舟」が出ていて、子供たちが乗っていました。
 信じられない風景を見て、水の恐ろしさを体験しました。
 
 
 今回の台風11号は、スピードが遅く「雨台風」とも言われていますので、特に水害や土砂崩れに警戒が必要です。(もちろん、暴風・高潮・高波などにも注意してください。)

 また、あまり報道されていませんが、日本海に出たあと、19日から20日頃に再上陸が予想される北日本(北海道・東北)でも、しっかりとした準備が必要です。


 お互いに、台風への十分な備えと警戒をしましょう。