リーマス②。
リーマスは、日本で最初に躁病に効果が認められた薬物。
だけど実は作用機序ははっきりとわかっていない。
血中半減期は10~24時間。
躁病での有効血中濃度は0.6~1.2mEq/Lで効果の発現はやや遅く2~3週間ぐらいかかると言われている。
この時間差が問題でリーマスは効果がないと錯覚することがある。
剤型は100mgと200mg。
大正製薬から発売されていて、薬価は100mg錠が15円、200mgが25円くらい。
さすがにこの位の年代物の向精神薬だと薬価も安い。
薬価は安いものであるほど相対的に小さい剤型のものが割高になるんだよね。
まあ製造コストは安くてもそうは変わらないはずなので、薬の作ることのみの費用が大部分なんでしょうなぁ…。
レボトミンなんて、5、25、50mgの剤型があるが、実はどれもあまり薬価が変わらない(7円くらい)。
それでもなお、リーマスにゾロがあるのは薬価差益が大きいんだと思います。
リーマスは200~400mgくらいから始めて、1200mgまで処方可能だが、一般の抗精神病薬と違って上限を超えて処方できるものではない。
理由は血中濃度の治療域が存在するから。
リーマスは治療域と中毒域が極めて近く注意深い監視が必要。
リーマスは特例で毎月血中濃度を測って良いことになっているが、そういう理由にがあるため。
したがって、いくらの量で維持するかは個人差がある。
夏場、体調を崩したり腎機能が落ちると、すぐに治療域をオーバーしてしまうので、医師としてはやや使い辛いところがあるだろう。
しばしば躁状態に処方されるリーマス、デパケン、テグレトールの3つのうち、リーマスは肝障害には処方しやすいのだが、腎障害には処方できないのだそう。
デパケンは肝障害では処方しにくく腎障害にはまだ処方できるので、この2つは相補的それぞれを補う存在になっている。
リーマスは治療域以下ではあまり効果が望めないと言われているが、統合失調症やうつ状態の気分安定化として処方するならやや低めでも無意味ではないように思える。
もともとリーマスの効能・効果は「躁病および躁うつ病の躁状態」であって、正式には気分安定化の効能はないのだな。
他の用途として、非定型精神病の夢幻用状態などにたまに有効なことがある。
ただし、非定型精神病は極めて珍しい病気で、しかも年配のおばさん~おばあちゃんくらいの人が多く、若干腎機能が不安で使い辛いこともしばしばなんだそう。