鈴木歩己のサブテキスト


すべての用事を済ませて、再び渋谷へ。
「HAYABUSA -Back to the Earth-」(以下HBTTE)の帰還バージョンを観るため。

以前のバージョン(以下、”ファースト”と勝手に呼びます(笑) 犬上すくねさん命名を拝借)は千葉のプラネタリウムで2回観て、2回とも号泣。

1回目は帰還前。
2回目は帰還直後。

ファーストですら、もう号泣・慟哭。
1回目は横にカミさんいるのに構わず滝のように涙を流し。
2回目は一人だったので我慢に我慢を重ねていたのに、最後の最後に堪え切れずに大きく
「おふぅ」
と声を出してむせび泣いた苦い思い出が(苦笑)

とにかく僕の中では、くどい例えですが
『火垂るの墓』の出だし級の破壊力を持った作品な訳です。

ファーストは、あくまでも大気圏突入前に製作された作品。
これをですね、新たに大気圏突入シーンを追加したのが、今回の帰還バージョン。
ツイッターで、HBTTEの監督でいらっしゃる上坂浩光さんもフォローしているのですが、16日にはイトカワ由来の微粒子ゲットが確定されたじゃないですか。
慌ててそのことも追加されたそうです(笑)


観たんですがね…。
お隣の方が僕以上に泣き虫でしてね。
最初、「あれ、横の人、風邪か?」と思ってたのね。
だって、まだ全然はやぶさがピンシャンしてる時からグスングスン言ってるんだもん(笑)

すごく気になって、実は。
とはいえ、最後の方はね、やっぱり僕も鼻、鳴らしちゃった(笑)

ああぁ。
今、思い出してもまた泣きそう。
最後は大の大人2人が並んで、静かに大泣きしてました。
……嘘です、静かでは無かったですね、多分。
鼻グジュグジュだったもの。

で、上映後は、当の上坂監督の舞台挨拶。

帰還バージョンを作るにあたって、当初は反対意見、というか慎重論もあったそうです。
というのもHBTTE(ファースト)は、既に完成された作品で、既に世界観が観た人それぞれの中に出来あがっているのではないか?
新バージョンを作ることは、その皆の中ではぐくまれた作品への想いを壊すことになるんじゃないか、という意見。

確かにそういうこともあるかもしれません。
んが、ね。
上坂監督は帰還バージョンを作ることが、「次世代へ紡ぐ」というはやぶさの姿を、ちゃんと表現することではないか、という想いで敢えて作成に踏み切った、とのことでした。

そしてその作品は、ちゃんとファーストの世界観を壊すことなく、さらにブラッシュアップされた作品に仕上がっていたと、僕は思います。
上坂監督の英断に、ただただ感謝。

で、実は他にもゲストがいらっしゃってて。
アシスタントディレクターの畑間さん(で良かったっけ、間違ってたらすいません)や、音楽を担当されてた安念さんや、酒井さんもいらっしゃってました。
えと、なんか親しげに書いてるけど、僕、全然知り合いじゃないですよ(笑)

そしてそして。
はやぶさ2のPMでもいらっしゃる、吉川真先生もいらっしゃってて。
開口一発、
「実際のはやぶさプロジェクトより素晴らしい作品です」
と、朴訥ととんでもないことを仰る、そのお人柄がすごく大好きです(笑)
川口PMとはまた異なる人的魅力。

あの、ですね。
これツイッターでも、つぶやきでも言ったので、またかと思われると存じますけども、敢えても1回言わせてください。

少しでもはやぶさに興味をお持ちでしたら。
そしてもちろんはやぶさが大好きでしたら。

ぜひご覧になってください、HBTTE・帰還バージョン!!!!
頑張ったはやぶさくんの姿が600円で観れます。
今は渋谷のコスモプラネタリウムでしか観れませんが、多分順次全国で公開されることと思います。

はやぶさの業績を、こんなに分かりやすく、こんなに感動的に伝える作品はございません。
まずは東京近郊の方は、ぜひ渋谷へ!

やはりアクセスが渋谷だと助かるぜぇ。

追伸:
僕はファーストを千葉の大きなプラネタリウムで観たんですがね。
渋谷はそれより小さかったので、まるでホントに宇宙にいるみたいで酔いそうになったことを付けくわえます。