No.０２２４

（酬恩庵一休寺）

今日のテーマは

『馬鹿いっちゃいけねぇ』

落語家さんの話や、情報、裏話、落語にまつわる面白い話を東西に関わらず、紹介したいと思います。

今日は、楽しみにしていた「桂雀々独演会」です。

私は夜の部に行きます。（１６：００開演）

夜の部の『猿後家』は以前紹介していますね。

昼の部の演目『天王寺詣り』

について少しご紹介します。( ᴖ ·̫ ᴖ )

一般に、聖徳太子が創建された四天王寺におまいりするのが天王寺詣りです。

春秋のお彼岸のときの四天王寺の境内は、善男善女がおすなおすなとつめかけて賑わいで混雑します。

笑福亭松鶴師匠の十八番落語に『天王寺詣り』という上方落語の古典中の古典があります。

松鶴師匠の持ち味があふれ出ている噺だと思います。

一言で言うと「愛犬物語」です( ᴖ ·̫ ᴖ )

この落語、石の鳥居や亀井水を案内する「四天王寺名所」という噺に「犬の引導鐘」という噺をつけて今のような形の愛犬物語になったようです。

その天王寺詣りのなかに、出てくる言葉が　

「無礙(無碍)性(むげっしょう・むげしょう)」

最近の人でこんな言葉を使う人は

もう居ないと思います。

『そんな　むげっしょなこと　してやるな！』　というような使い方。

噺はおもしろいのですが　落ちがストンとこない人も多い……。

この落ちに使われる「無礙性」が分からないと思います💦

落語は　落ちのために聞くという人もいるようですが、落語は落語家の説得力を楽しむものだから、ストンとこようがこまいが面白いものは面白い。(ﾉ˶>ᗜ<˵)ﾉ

「無礙性（むげっしょ）」

仏教用語で、障りや妨げが無く自由自在であることを意味します。また、手加減無しで、思うまま、という意味も。

この無慈悲とか、非道というニュアンスの言葉を知っていなければ、どんなに頭を捻ってもこの話の落ちがわかりません💦。

むげっしょの言葉がわからんでも、「そんな噺か～」でえぇのやと思います。

落語は理屈やないのやから……。( ᴖ ·̫ ᴖ )

えらい　むげっしょなこと言うてすみません💦。

これを踏まえてお時間のある時に、宜しければ音声を聞いて下さい😊

ではまた次のブログでお会いします

一言芳恩 〜 One word of favor 〜 『馬鹿いっちゃいけねぇ』

一言芳恩〜 One word of favor 〜『馬鹿いっちゃいけねぇ』