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「1000回記念企画」

====   落語の使い方編   ====


私事ですが、ブログをはじめて先般1000回目を迎えました。٩(๑>∀<๑)۶

当初そんなに続けられるとは思いませんでしたので、当の本人が一番驚いております。(笑)


さて、記念企画として、私の愛する落語。そして私を落語ファンにした、桂米朝師匠の大ネタを文字に起こしておこうと思い至りました。


長編ですので、何回にわかれるか分かりませんが、どうぞお付き合い願います。


『地獄八景亡者戯』


閻魔大王の裁きが行われた。
シャバでの悪行により
医者の山井養仙(やまいよぉせん)
山伏の螺尾福海(ほらおふっかい)
歯抜き師の松井泉水(まついせんすい)
軽業師の和屋竹の野良一(わやたけののらいち)
の四名が地獄行きとなった。。

熱湯の釜へ放り込まれた四人だが、山伏の螺尾福海が水の印を結び、熱湯を日向水に変えてしまう。
今度は針の山へ放り込まれるが、軽業師の和屋竹の野良一が三人を方に担ぎ、口上とともに楽々上がってしまった。
。。。。。。
赤鬼
大王様!
閻魔大王
【⠀何といたした?⠀】
あの四人の亡者、針の山へ放り上げたところが、軽業師がなぁ、ほかの三人体の上乗せて踊りながら上がって行きまんねん。
まぁそれはえぇけど、足でポンポンポンポン、針蹴りまんねやがなあいつ、で天辺へ上がったら「獅子の蹴落としや〜!」て上からドンドン蹴りよる。
あの針はねぇ、下から上がって来るやつには強いけど、反対側から蹴られたら、
みなボキボキボキボキ折れてしまいまんねん。予算のないときに、えらい物入りですがな〜。
どないしたらよろしぃやろ?


【⠀けしからん亡者め、針の山より引きずり下ろし、人呑鬼に喰わしてしまお。
人呑鬼を呼べ……!⠀】


ジンドンキといぅ、人を呑む鬼と書きます。おっそろしぃ大きな鬼がノッソ、ノッソノソ。

【⠀おぉ、人呑鬼か、また肥えたなぁ?⠀】

人呑鬼
あぁ、近ごろ運動不足で困っとります
わい。コレステロールが増えてかなん
【⠀ちょっとこの、娑婆から来たての亡者がおるが、お前呑んでしまえ、お前にくれてやる】
ほぉ、こら娑婆から来たて。なるほど脂が乗ってうまそぉなわい。人呑鬼様が喰ぅてくれるわ、ありがたいと思え。

『ジンドンキですて!、人を呑む鬼。
えらい歯、石臼みたいな歯ぁが並んでるがな。
あんなもんで噛まれたらもぉひとたまりもないなぁおい!』
歯抜き師
「あの歯ぁ、わいが抜いてしもたろか!」
『あんた何やったかいなぁ?』
「わしゃ歯抜き師やがな。
大道芸人みたいなもんやけど、あんな歯ぁぐらいボロクソや。」

『いけるか?』
「いけるいける、俺に任しとけ……。
鬼さん!、お前、虫歯があるな!」

おぉ? お前そんな下から見て分かるか?

「分からいでか、こっちは商売やがな。
ひと目口元見たらいっぺんで分かんねや。
わしらもなぁ、そんな虫歯で噛まれたらかなんがな、歯ぁの洞(うろ)へ挟まったりしたらどんならんさかい、えぇ歯ぁでひと思いに噛んでもらいたい。
行きがけの駄賃や、その虫歯抜いていたろか?」


うん、時々痛とぉてかなんのじゃ。まず歯ぁへ来るっちゅうさかいわしゃ心配しとんねやがな。虫歯を治してくれるか、そらありがたい。どぉすんねん?
「手の平乗せて口元まで持ってってくれたらえぇねや」

こぉやりゃえぇのかい……
「あぁ~んと口開けよ。うわぁ、恐ろしぃ口やな……、下ろしたらあかんで、噛み合わしたらあかんで、ちょっと中入るさかいな。
わぁ~、鬼さんあんた歯性が悪いでこら、ホンにこら虫歯がだいぶある。」

痛たッ
「痛んだやろ?これは、下も上も虫歯だらけやがな……、ちょっといっぺん下降ろしてくれ、どっこいしょッと。それでな、おまはん手拭持ってるやろ、手拭でな、全ての歯ぁにからますよぉに手拭をグッと歯ぁで噛むねん。
グ~ッとしばらく噛みしめてると熱い唾が出て来るわ、ほんでわしが「ひぃふの三つ」でポンと手ぇ叩いたら、その手拭をパッと吐き出しや。ほんだら
虫歯だけがポロッと抜けるさかいな。」


「まだまだ……、もぉちょっと辛抱し。熱い唾が出て来たか? よっしゃ、もょよかろぉいくで、ひぃふの三つ!」
(ボロボロボロ)あ、あぁ~ッ、
わしを歯抜けにしやがった、こいつらッ!
食うてしもたる!
ウォ~ッ、グイッ!



人呑鬼、この四人を一気に飲み込んだ!

。。。。。。


えぇ〜‪(´•ᴗ• ก )‬՞ ՞さて、地獄八景亡者戯長編の落語です。

始めた以上は最後まで努めさせていただきます(*^^*)


ブログのコメントにも頂きましたが、

『じごくのそうべえ』

という絵本が有ります。

1978年に出版された本で、ストーリーは桂米朝師匠による「地獄八景亡者戯」がネタ元になっています。



第1回絵本にっぽん賞を受賞しており、長年に渡り人気を博しているロングセラー的な絵本なんです。

もう子供達には鉄板と言っていいほどウケるそうですꉂ🤣𐤔




では落語好きの皆さん、また次のブログでお会いします。