全くノーマークだった本書。偶然の出会い。
しかも惹かれたのは著者でも題名でもない。
文庫本に巻かれている帯にやられた。
そこには表紙に描かれている著作者よりも大きい字で、
解説 村上春樹
と書かれていた。出版社による宣伝の勝ち!
迷わずレジへ向かった。
作者の杏は、モデルで女優。
更に言うとハリウッド俳優 渡辺謙の娘。
本書はそんな彼女が以前に或る雑誌で、
イラストも含めて連載していたエッセイ集である。
当然、真っ先に読んだのは本文ではなく解説。
杏と村上春樹にどの様な繋がりがあったのか?
彼が本書に対して、どの様な文章を寄せたのか?
簡単に記すと二人は以前からの知古であり、
解説は本書の紹介と二人の関係性をキチンと盛り込んだ、
村上春樹らしい一編のエッセイだった。
さて本編。
それはモデルで女優の杏が2009~2011年の連載当時に、
自身で体験した事や仕事の話、
幼少期の思い出や家族や知人の話など、
様々なテーマで優しく書かれている。
タイトルの“ふむふむ”は杏にとっての気分と同時に、
読者にとっても“ふむふむ”なのである。
そうそう、イラストも彼女の手によるものだが、
これが手帳の隅の落書きのような風合いで良い。
大袈裟に言えば、天は彼女に二物も三物も四物も与えている。
彼女に対しては更に歴女の代表格という肩書きもある。
如何にして杏が歴史に興味を持ち、興味を持続させ増幅させたか…。
そんな経緯も書かれていたのが嬉しかった。
【本日の一曲】 「雨のち晴レルヤ」 by ゆず
杏が主演したNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』の主題歌。
ビデオの監督は蜷川実花。こちらは蜷川幸雄さんの娘です。
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wrote by 玉下奴郎











