人生初の監督をしたその一年目は
「スパルタ」に陥りやすい。
スパルタは「モチベーションの権化」です。
転勤時代。
なり手が居ない学童チームの
監督を引き受けたはいいが、試合にならない。
対外試合でもお構いなく
子供らに大声をあげていた自分。
「自問自答」の反省をした。
なんでオレ。試合を停めてまで叱咤するのか。
監督としての自分を分析した。
大声で叱咤したのは、それは。
相手の指導者らに
「オレはこんな教え方してないぞ!」と。
そう言っているのと同じだと思った。
自分のプライドを守ること。
「大阪から来た鬼監督」の称号欲しさか。
あそこで怒鳴ることで、たしかに子供らは
練習でやってきたことを思い出すかもしれない。
しかし。
四球・捕逸・暴投・失策「負の連鎖」。
***
ボクが高1で、正捕手のときを思い出した。
負の連鎖があるときは、いつもニオイがした。
捕手として、マスク越しに予感を感じた。
「また、あの場面か」
「なんで、これをやってこなかったのか」
予感はいつも当たった。
練習といえば、いつも反復メニューばかり。
主将になってやっと「実戦形式」を増やした。
***
そんな現役時代の経験を
あの子供らにも活かしてみた。
試合中に叱咤しないように、実戦形式を増やした。
基本ばかりにこだわらず、応用練習をやる。
応用問題を解くことで、基本が身に着く。
熟成させてる時間はない。即席仕立てよ。
負の連鎖には、投手をベンチに呼んだ。
暑い日なので、お茶を一杯飲ませた。
球審も気を利かせてくれて、捕手にも
「飲んで来なさい」とベンチを指さした。
監督という立場は圧倒的。
助言する人は、そういない。
そこでヨメが、保護者の方々と愉快に
コミュニケをとってくれたのは、助かった。
ボクもよく「チーム状況」をプリントにして
保護者の皆さんに配布したり。
練習が終わると、各コーチは自宅で食事を終えて。
ウチのマンションに「酒盛り」に集まってくれた。
これは毎週。週末の楽しみだった。
相模原市に6年間の転勤だったが
かけがえのない思い出がつくれた。
監督とは「自己反省・自己責任」だと思います。
「自責自省」がない監督に、伸びしろはありません。