日本代表8-6オランダ

 

「打ち勝った」ようなスコアだけど

中味は「守り勝った」んですね。

 

セカンド菊池の離れ業が、全員を盛り立てました。

野球は「守り」から全体が盛り上がることが多い。

 

活躍できた人に、ノリ遅れた人・・・。

主役と脇役が稼働してこそ、映画ができる。

主役俳優ばかりじゃ、映画はできない。

 

どこの誰がスゴイとかって言うけど。

ここに出演する人、みんなスゴイのね。

 

こういう「短期決戦」は、戦力も大事だが。

たったの20日間だけ

「絶好調の波」を持ってきたヤツらが勝つの。

 

それには、全選手の「キャラの完全燃焼」がカギだ。

 

ボクは「ムードメイク」する人を注目してた。

その意味ではやはり、ソフトバンクの松田だ。

 

 

この熱男がいるチームは強い!

自分の役割りを心得ているのも頼もしい。

 

人間性すべてを出し切る野球では

こういう「空気」をつくる人が最も重宝。

熱男のおかげで、侍ジャパンは「本気」が芽生えた。

 

古い話で恐縮だが「1985年・阪神優勝」。

バント失敗して暗雲のベンチに「川藤幸三」は叫ぶ。

「だれや!あんなとこでバントのサイン出したんわ!」

 

これは川藤一流のムードづくり。

吉田義男監督もそれを分かっていて

「おれや。すまんすまん」

と切り返すとベンチ内は大爆笑。

 

さして活躍したわけでもない川藤を、

吉田は祝勝会の挨拶で一番に「川藤」の名を挙げている。

 

野球って「ほんまに野球」ですわ。

野球って、ボクら人間関係と一緒で「空気づくり」ですよ。

 

各自のキャラが完全燃焼して、それで負けたら

それはほんまに仕方がないんですわ。

 

監督が若けりゃまた、それなりの「若い映画」が作れるの。

 

お立ち台の中田翔は、修羅場の場数でか「いい味」出してた。

仏頂面の筒香もまた「彼なりのキャラ」だ。

学校のクラスとおんなじで

「色んなキャラ」が混ざり合ってひとつの映画が出来上がる。

 

結果も大事だが、結果を生む「要因」にも注目したい。