前回「WBCは高校野球なのだ」で結んだ。

 

負ければ終わりの大会では

「スマイル采配」した方が優位だと言っておきます。

 

それは大人も子供も同じ。

 

野球の正念場ともなれば

大人も子供も「内心」は、まるで一緒なのです。

 

負ければ終わりの高校野球では、今。

笑顔で戦うのが定着しているでしょう。

 

「負ければ終わり」のプレッシャーの中で

体が膠着するのを防ぐためですね。

 

日本の高校野球は「100年の歴史」で磨かれた。

WBCとは比べ物にならない。

 

 

プロでは

「悲運の闘将」と言われた西本幸雄監督。

名将なのにどうしても日本一が獲れなかった。

 

故・西本氏は、後に自らを振り返っている。

ここ一番。仏頂面で采配したご自分を悔いている。

「ワシの仏頂面で、さぞや選手も委縮しただろう」と。

 

宇和島東を優勝に導いた故・上甲さん。

遠くから「監督が笑っている」のが分かるよう

ワザとに歯茎を出してニコニコしていらした。

 

国の威信をかけた五輪もWBCも。

そして負ければ引退の高校野球も。

背負うものは違うが、精神的には同じだ。

 

違いといえば「笑顔は不謹慎」だと

マスコミが非難するかどうかだけ。

何の責任もない「外部の目」を気にする必要など、全くありません。

 

WBCは「ベンチの表情」を注目してみよう。

 

侍を率いた歴代の監督に「笑顔」の記憶はない。

それを若い小久保さんに求めるのは酷かもしれない。

 

でも選手が、監督を笑わせる手がある。それには

アメリカ帰りの「青木のキャラ」が適任と思った。

 

無理にでも笑って、視野を広めてリズムをつくる。

「野球の集中力」って、他の競技とは異質。

 

野球は「戦力」では劣っていても

「人間性」を完全燃焼したほうが強い。

 

勝敗の分け目は「表情」にあり。

仲間の「一打」によって盛り上がるんじゃなく、

全員が予め盛り上げて「一打」を呼び込む野球。

 

WBCも高校野球も、全員野球。

 

先に「スマイル」でムードメイクしたほうが勝つ。

先に「呪縛から解放」されたほうが勝つ!