あの日も快晴、初夏を思わせる朝だった。
携帯電話に登録のない携帯番号
予感は的中した。
救急車のサイレンの音が耳に響いた
父と対面したのは3時間後、どの道をどう通って行ったのか覚えていない。
穏やかに静かに眠っている父は私の呼びかけに返事を返してくれなかった。
あれから9年
初七日を終えての他県への辞令にさすがに心が揺れた。
揺れる心を相談する父はここにはいなかった。
あれから9年
3人の子供たちはそれぞれの人生を着実に歩き出した。
歩もうとする道を彼らが相談したのは私ではなかった。
あれから9年
私は艱難辛苦を絵に書いたような現実と戦い、県の責任者になった。
営業、内勤、商品管理課を合わせると100名近い社員を束ねている。
まだまだ夢を追いながら、一度きりの人生を過ごしていこう。
父ちゃん、母ちゃんもちょっとはボケたけどしっかり食べてるよ。
あたしゃ、80から先は歳は取らんとだもんって言いながらね。
父ちゃん、もう一回会いたいね。
父ちゃんのバイクに乗っけてもらいたいよ。
あの日のように・・・
