『あなたは長年に渡り血管型ベーチェット病の治療の一環として血栓をふさぐ為、ワーファリン投与を続けてきたが、因果関係は分かりませんが肺出血を起こしてしまった以上ワーファリン投与は中止しますからね!』・・・・『あっ、はい!肺の癒着は大丈夫ですか?』・・・・・・・・・・『採血の検査で、今の所、特に異常が見当たらないから当分の間、外来に来る度にレントゲンを撮り癒着した部分の様子をみましょう!』・・・・・・・・『分かりました!』・ようやく一安心したボクは帰路へ・・・・それから特に体に異変がなく、ごく普通の生活を過ごし、店のお客さんとコミニュケーションをとる為に軽くゴルフに付き合えるまでになったのです。・・しかし、今までと変わりなく店を開けてると、そこへ・・・・・
主治医が教授を目の前にして、ボクに『癒着した部分を採取して、ガンか?どうか調べたいんだけど、拒否して退院したいんですか?』・・・・・・・・・『はい、退院したいです!癒着したまま静かに生活しますから!』・・・すると教授が主治医に『本人の意思を尊重するのが優先ですから、このまま退院させなさい!』・・・・主治医は何も言わず、うなずくだけでした。すると今度は教授がボクに『退院後、外来診察時に私が肺の経過を診ますから安心して退院しなさい!』・・・ボクは、『有り難うございます宜しいお願いします!』と、深々と頭を下げました。・・・死ぬか?生きるか?の瀬戸際に立たされ、もがき苦しんだ二ヶ月から解放されボクは退院したのです!・・・それから一ヶ月後、何事もなく外来診察に行き教授が口に出した言葉は、・・・・・・・
朝のミィーティングが終る頃を見計らってボクは婦長に会いに行きました!・・・・・『お早うございます!お久しぶりです!ボクの事、覚えてますか?』・・・『あらぁ~!懐かしい人!覚えるわよ!いつから、入院してたの?』・・・・・『もう、二ヶ月近くなります!チョット話があって・今、大丈夫ですか?』・・・『分かったわ、談話室で待ってて、直ぐ行くから!』・・・婦長が笑顔でボクを優しく包んでくれ悩み事を聞いてくれました。・・・・・・『実は、肺出血して入院したんだけど、出血した原因が解んなくて、ベーチェット病との関連性が引くくて、ガンかも知れないって言われて、ボク、どうしたら良いか?不安で!』・・・すると婦長が、『あなた、良~く私の話を聞きなさいよ!長年に渡ってベーチェット病の患者さんを診て来たけど、ガンを併発した患者さんは、一人もいなかったわ!こんな事言えないけど、ここは大学病院なのよ!私が何を言いたいか?分かるわね?』・・・・・『主治医の言いなりに、なるなって事なの?』・・・・『そこまで言えないけど、自分の体を信じたら?分かったわね!』・・・・・婦長の言葉に勇気付けられたボクは、病室に戻り、このまま退院する気持ちになり冷静さを取り戻したのです!・・・(ボクは、ガンなんかじゃない!)と、言い聞かせながら退院に向けて体力作りに非常階段を上がり下りしたり新聞紙を丸めてゴルフのスイング練習を・・・・・すると主治医が教授を連れてボクの所へ・・・・・