ニキビやニキビ跡のないキレイなお尻を手に入れるために、まずはご自身の状態をチェックし、症状にあった正しいケアをすることが大切です。お尻ニキビができる原因やできてしまったときの対処法、予防する方法についてご紹介します。
それ本当にニキビ?まずは自分の症状を把握する
体のニキビができやすい部分は?というアンケートで、4位にランクインするお尻。女性より男性の方が悩む方が多いようです。

※2006年12月 ガシー・レンカー・ジャパン調査(10代~40代を中心としたニキビに悩む男女3,067名)
お尻は衣服の摩擦やムレ、長時間座っていることによる圧迫刺激などで角質が厚くなり毛穴が詰まりやすく、ニキビができやすい部位といわれています。そしてイスに座ることでニキビに刺激を与えてしまうので、治りにくい部分でもあります。ニキビ跡になってしまうとなかなか消えず、跡が残ってしまうこともあります。
また、中にはニキビではなく、ニキビに似た別のできものの場合もあります。それぞれの症状にあったケアをすることが重要なので、下記を参考にご自身の状態を把握しましょう。
お尻の肌トラブルは3つ。ニキビ、粉瘤(ふんりゅう)、おでき
お尻の肌トラブルには、ニキビ、粉瘤、おできの3つがあります。あなたの症状がどれに当てはまるのかを正しく判断し、その症状にあった対処をしていきましょう。
ニキビとは?
毛穴が皮脂や角質で詰まり、中でアクネ菌が増えることでできる皮膚表面上の炎症。
- 色:炎症が起きる前は白っぽい。炎症が悪化すると、赤くなったり黄色くなったりして膿む
- 形:皮膚の表面がぽこっと盛りあがっている
- 痛み:炎症がひどくなると痛みを伴う
- 特徴:毛穴の多い箇所や、皮脂分泌が多い箇所にできる。ニキビの炎症が悪化すればするほど、跡が残りやすくなる
粉瘤(ふんりゅう)とは?
はがれ落ちるアカなどの老廃物が、皮膚の下にできた袋状の腫瘍の中に溜まった状態。良性の腫瘍
- 色: 肌色、またはできものの真ん中が黒っぽい
- 形:肌の表面がぽこっと盛りあがっている
- 痛み:通常、痛みはないが細菌などに感染した場合、腫れて痛むこともある
- 特徴:お尻だけでなく、首や顔など体のさまざまな部分にできる
粉瘤の画像はこちら(出典:日本皮膚科学会) 粉瘤の治療法はこちらをご覧ください
おできとは?
毛穴の奥にブドウ球菌が感染し、そのまわりが化膿している状態。毛穴のある場所ならどこにでもできる
- 色: 赤い
- 形:膿が溜まるとしこりになり赤く腫れる
- 痛み:痛みを伴う
- 特徴:ストレスや体調不良などによって免疫力が低下すると発生しやすくなる
お尻ニキビの対処法
ニキビができてしまったときの対処法は顔にできたニキビと同じです。なぜならお尻にできるニキビも、顔にできるニキビも原因は一緒。毛穴が皮脂や角質で詰まり、毛穴の中でアクネ菌が増えることで発生します。また、一度治ったニキビも油断していると再発します。
キレイなお尻をキープするためにも、ニキビケアを日々の習慣にして、下記の手順でしっかり撃退しましょう!
ニキビ撃退の三ヶ条
- 毛穴をふさぐ皮脂や古い角質を取り除く
- アクネ菌を殺菌する
- きちんと保湿をする
準備するもの
スクラブ入り薬用ボディソープ- ボディブラシ(電動で毛質が柔らかいものがオススメです。)
ケアの手順

- 湯船に浸かる(毛穴を開かせ毛穴の汚れが取れやすい状態にする&古い角質を取りやすくする)
- スクラブ入りボディソープを手にとり、濡れたお尻につける
- ボディブラシを濡らす
- ブラシを肌にそっと触れるようなイメージで、力を入れずにやさしく円を描くように動かす
- ぬるま湯でしっかり洗い流す
- 毛穴のお掃除をしたあとは、肌が乾燥しないようにしっかり保湿をする
お尻ニキビの跡を残さないためには・・・
ニキビで最も避けたいのがニキビ跡。状態に合わせたケアをきちんと行うことでキレイに治すことが可能です。症状のタイプ毎にまとめてみました。
赤みが残る炎症タイプ
厳密にはまだ「ニキビ跡」とはいえない状態ですが、この時点からしっかりケアすることで跡になることを防げます。ニキビの芯自体が消えて化膿した状態が治まれば痛みはなくなってきますが、赤みが残っているということは、肌の内部では炎症が続いている状態です。再び悪化する可能性もあるので注意が必要です。
このタイプにおすすめなのが、「ビタミンC誘導体」を配合したクリームです。ビタミンC誘導体は、ターンオーバーを促進させ、新しい皮膚を作り、きれいな状態の肌を作る手助けをしてくれます。また、コラーゲンの生成を促す働きもあり、傷んだ皮膚の修復を助けてくれるのです。
ケシミンクリーム
ビタミンC誘導体が集中的に角質層のすみずみまでじっくり浸透して、メラニンの生成を抑えます。
出典:小林製薬株式会社
茶色いシミが残る色素沈着タイプ
茶色いシミのようなニキビ跡は、メラニン色素が沈着してしまった状態です。ニキビが炎症を起こすとその炎症を抑えようと活性酸素であるヒドロキシルラジカルが発生します。ヒドロキシルラジカルには、ニキビの炎症を鎮める作用と同時にメラニン色素を過剰に生成してしまう作用があります。たくさん作られてしまったメラニン色素は、肌のターンオーバーが間に合わないと体外に排出されずに、色素沈着として皮膚に残ってしまうのです。
このタイプには、メラニン色素を薄くする作用をもつ「ハイドロキノン」を配合した化粧品をおすすめします。また、ターンオーバーを促進させるためにビタミンC誘導体が配合された化粧品も組み合わせるとより効果的です。
改善できないニキビ跡とは
クレーターとなってしまったニキビ跡は、皮膚科や美容クリニックなど、医療機関でのしっかりとした治療がおすすめです。クレーターはニキビの炎症によって、真皮まで細胞が破壊され、ターンオーバーでも肌を再生することができず、肌が凸凹になってしまっている状態です。この状態になってしまうと自然に治ることはなく、セルフケアでの改善も難しくなってしまいます。このような状態にならないためにも毎日しっかりケアしていきましょう。
お尻ニキビ予防のためのオススメアイテム!
お尻ニキビを予防するには、お尻への負担を少なくすることが大切です。負担を減らすポイントと、お役立ちアイテムをご紹介します!
イスに長時間座る方
デスクワークなどで長時間イスに座る事が多い方は要注意。お尻がムレたり、お尻で体重を支えるため負担がかかりニキビができやすいです。またイスが硬い場合はさらにお尻に刺激を与えるため、柔らかいクッションなどでお尻への負担を減らしましょう! オススメアイテムは、低反発クッション!

自転車によく乗る方
自転車で通学や通勤をする方や、趣味でサイクリングに行く方など。自転車のサドルが硬いと、お尻への刺激やこいでいる時の摩擦で負担がかかります。なるべく柔らかいものを選びましょう。 オススメアイテムは、低反発サドル!

ぴったりした下着をつけている方
体を締め付ける様な下着はNG。化学素材や締めつけのきつい下着は、汗がたまってニキビの原因になることもあります。通気性の良い下着を選ぶよう心がけましょう。
オススメアイテムは、ユニクロのエアリズム!
とても通気性がよくリーズナブルなお値段で手に入れることができるのでオススメです。

スポーツをしてよくお尻に汗をかく方
スポーツをする時も同様です。汗をかくと、よりムレやすくなるので通気性の良い下着をつけて運動するようにしましょう。
知人男性の実体験ですが、野球をする際に衣服のムレでお尻から太ももにかけて細かいニキビが沢山できてしまったそうです。そこで下着を通気性の良いものに変えたところ、ニキビが改善!
オススメアイテムは、アンダーアーマーなど、スポーツ専用の下着!

機能性が高い分、お値段も高いのでお財布と相談して決めましょう。 なかなか手が出ない…という方はユニクロで代用しましょう!
スキニーパンツをはく方
下着だけでなく普段からスキニーパンツなどきつめの服を着ている方も注意。
時々、ゆるめのパンツや、女性はスカートなどをはいてお尻を締めつけずリラックスできる日を作りましょう。
家にソファーが無い方
ソファーが無くお家でカーペットの上に直で座るという方も注意。
堅い床に座る事もお尻への負担になるのでクッションや座布団など柔らかいものでお尻をガードしましょう。
お風呂に入って、頭や体を洗ったあと、洗い流しの時間が短い方
洗い流しが不十分だと、シャンプーやボディソープのすすぎ残しがニキビの原因になることも。
しっかり洗い流すように心がけましょう。
ニキビ以外のお尻の肌トラブル対処法
お尻ニキビ以外の肌トラブルには粉瘤とおできがあります。それぞれの症状と対処法についてまとめてみました。
粉瘤(ふんりゅう)の対処法
粉瘤は、皮膚の中にできている腫瘍のため、自宅でのケアはできません。薬の治療もないため、皮膚科や形成外科で診断を受けることをオススメします。放っておくと感染し悪化したり、破裂することもあるので早めに病院に行きましょう。
粉瘤の切除は、しこりの大きさに合わせ皮膚を切除し、腫瘍を取り出します。
手術時間は10~15分。高須クリニックのホームページが分かりやすかったので紹介します。
【高須クリニックホームページ】
おできの対処法
おできは、傷口や毛穴にブドウ球菌が入って炎症を起こしている状態です。放っておいても自然に治ることもありますが、炎症がひどい場合は、病院へ行きましょう。炎症の度合いによっては、切開し溜まった膿を出して、抗菌薬を服用すると治りが早いです。できるだけおできが出来ている箇所に刺激を与えず、薬用のボディソープで優しく洗い、清潔に保つように心がけてください。
まとめ
お尻の皮膚は座るときに自分の体重を支えるため、体の中でもかなり負担がかかる場所ですが、症状にあったケアを継続的に行うことと、日々の負担を減らすことで絶対に変わっていきます。キレイになるまで時間がかかることもありますが、諦めずにケアを続けましょう!
赤ちゃんのようなお尻を目指し、みなさんもニキビケアを頑張ってみてくださいね。
