私は、6月16日に行った一般質問で、第七中学校校庭に消防秋津出張所を移転させる計画の撤回を強く求めました。

ぜひ、皆様のご意見をお寄せください。

 

〇入沢としゆき

 第1に、中央消防署秋津出張所移転建て替え計画について質問します。

5月24日に開催された習志野市教育委員会会議に消防署秋津出張所移転計画が報告をされました。現在、秋津3丁目にある消防秋津出張所を老朽化・耐震化を理由に解体をして、新たな出張所を第七中学校校庭南西に設置をする計画です。

 ちょっと議長の御指示をいただきまして、こちらをちょっと皆さんに御覧いただきたいと思います。

 これが教育委員会の会議で配られました資料です。消防が出張所を第七中学校の土地のこちら、菊田川沿いの隅っこに設置をしようという計画になっています。規模は奏の杜の出張所と同規模になるということで説明がありました。

 それで、この計画を知った皆さんから、保護者の方、地域住民の方が学校生活、また地域への生活にどんな影響があるのかと。本当に中学校の敷地に消防署を─出張所ですね、設置していいのかということで、大変心配の声が寄せられています。

 宮本市長から小熊教育長へ提出された「中央消防署秋津出張所移転建替え用地の確保について」という文書では、第七中学校校庭の一部を出張所用地にすることを求めています。

 昨年の秋津出張所から消防・救急の出動車両の数、回数は1,635件、1日当たり平均にならすと4件から5件ということになります。朝から夕方、場合によっては夜まで教育活動を行う学校の校庭でこれだけ頻繁に出動が繰り返されれば、授業や部活動の中断など影響が出ることも心配です。

 また、出張所建設予定地の南側道路は、秋津や谷津3丁目から第七中学校への通学路になっています。新たに緊急車両が出入りする施設を中学校校庭に建設するのは問題が多過ぎます。

 予定地は、出張所の建設予定地はソフトボール場になっています。ソフトボールをはじめ、校庭の利用が制限されるのではないかと心配の声も出されています。

 また、南側道路は住宅地があって、居住者の生活にもどのような影響があるのか心配されています。

第七中学校の敷地を削って消防出張所を新たに設置をする計画の撤回を強く求めます。既存の用地などで建て替え計画をするように再考を求めますが、市長並びに教育長の見解を伺います。

〇宮本市長

 私から大きな1点目、中央消防署秋津出張所移転建て替え計画についてお答えいたします。中央消防署秋津出張所につきましては、第七中学校などと同様に、昭和53年に京葉港東地区、習志野市区域の土地利用及び公共・公益的施設用地として用途ごとに面積を定め、計画的に整備したものであります。

 一方で、年数の経過に伴い、計画的に土地利用されている埋立地であっても土地利用の変化が生じてくることもあり、周辺環境に配慮しつつ、地域の状況に応じた施設の再配置の検討も必要であると考えております。

 この庁舎の現状は昭和56年の運用開始から42年が経過しておりまして、施設内の給排水管設備など随所に老朽化が進んでいる状況です。また、地震に対する耐震性能も低く、平成21年度に実施した耐震診断におきましては災害応急対策の活動拠点として必要な耐震基準値、Is値0.9に対して0.44と、基準を大きく下回っており、倒壊または倒壊する危険性があると示されました。

 そこで、既存の用地での建て替えも検討したところですが、仮設庁舎の多額なコストや既存庁舎解体時には秋津・香澄地区から消防車両を分散して他の消防施設に配備しなければならないことで、地域の消防力が空洞化することなどから、費用対効果などを総合的に勘案して、移転での建て替えが急務であるという判断に至りました。

 移転・建て替え候補地の確保につきましては、令和5年3月1日付で消防長から私に対して文書で依頼があり、関係部局で協議・調整させたところ、秋津出張所から程近い第七中学校敷地の一部を移転建て替え候補用地といたしました。このことについて、令和5年3月24日付で教育長に文書で検討を依頼したところであります。

 今後、地域や学校に対して丁寧に御説明し、御意見を伺いながら、消防の業務に伴って発生する音などの環境への影響対策をしっかり検討し、市民の安全・安心のための災害に強い施設をいち早く構築して、地域の消防力の充実・強化につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 なお、出張所の建設想定規模につきましては、現在の庁舎の開設時には1階と2階を南消防署として配置、消防車両5台を運用しておりました。そして、3階と4階につきましては市長部局の外局として運用してきた合同庁舎でありました。一方で、現在は一部を市外郭団体が利用しているものの、合同庁舎としての活用はなく、また消防出張所として配置消防車両2台で運用しているところです。

 これらを考慮いたしまして、想定される建設規模につきましては、谷津奏の杜出張所と同規模とし、敷地面積が1,200平方メートル、建物は2階建てで延べ床面積を670平方メートル程度の施設を検討しており、配置消防車両及び人員は現在と同様とする予定としているところであります。

○小熊教育長

 それでは、入沢議員からの一般質問、大きな1番、中央消防署秋津出張所移転建て替え計画に係る教育委員会の見解についてお答えをいたします。本年3月に市長から中央消防署秋津出張所移転建て替えについて、協議の申入れを受けたところであります。その内容といたしましては、秋津出張所の老朽化が著しいこと、耐震安全性の確保が必要なこと、市長事務部局において建て替え候補地を検討した結果、第七中学校以外に適切な公共用地がないこと、このことにより第七中学校の一部、おおむね1,200平方メートル程度について建て替え用地として移管することを検討していただきたいというものであります。この協議の申入れを受け、本年5月の教育委員会会議におきまして次のとおり報告をしたところであります。

 まずは、第七中学校は敷地面積3万7,235平方メートルで、市内で一番大きな敷地面積であるものの、一部消防施設となることによる、学校の教育活動に支障が出てはならないとの認識であることであります。

 その上で課題として捉えている点といたしましては、1つ目が、消防施設移転後、どのような建物であり、どのような運用になるのかということであります。

 2つ目が、音や振動などが学校の教育活動にどの程度の影響が生じるのかということであります。

 3つ目が、一部敷地がかかるソフトボール場の移転整備などについて、どのような対応がなされるのかということであります。

次に、今後についてであります。今後につきましては、学校、保護者及び地域等の関係者への詳細な説明並びに御意見を伺うことにつきまして消防本部や市長事務部局から行っていただくこととしていることであります。

 教育委員会からは、学校の教育活動に支障があってはならないことから、生徒たちの不安を払拭する意味でも、消防本部などを所管する部署において丁寧な説明を求めること、また説明や協議を行い、合意することが非常に重要になるので、所管部署に丁寧に対応していただきたい旨の意見があったところであります。

 今後、これらの結果を踏まえ、学校教育への影響を考慮し、検討してまいります。

○入沢としゆき

 はい。それでは、再質問をさせていただきます。

 まず秋津出張所移転問題について伺います。市長の答弁では、あくまで第七中学校校庭に消防の出張所を造るんだという答弁でしたが、その中で「災害に強い施設を構築したい」ということも述べられました。私もこの点についてはそのとおりだと思います。しかし、今回の計画で問題としているのが、中学校の校庭を削って、そこに造っていいのかという問題です。

 私は過去、平成30年10月の決算委員会で消防の秋津出張所の問題について取り上げました。定期監査で、消防本部に対して、消防施設の計画的整備促進についてということで、谷津出張所、消防本部庁舎、秋津出張所の整備計画を計画的に進めること、この対応、スケジュールなどが課題となっていましたので質問をしました。

 当時から「耐震確保ができておりません」、また「庁舎の整備が、設備が老朽化しております」と答弁がありました。また、設備は谷津出張所、消防庁舎が終わってから秋津ですね。秋津は谷津所、消防庁舎が終わってからという説明がされました。耐震・老朽化問題は以前から対応が求められてきました。消防力の維持・向上は最優先の課題です。

 そこで、まず再質問で伺いますが、なぜ中学校の校庭なのか。他の候補地の検討はしてこなかったのか伺います。

○資産管理室長

 はい。御質問にお答えをいたします。秋津出張所の老朽化対応につきましては、当該地を含め、周辺エリア全体で検討することが必要とのことから、周辺施設の公共施設の再生を踏まえ、消防本部を含めた関連する施設所管課と資産管理課が連携し、協議しながら検討をしてまいりました。

 検討に当たっては、消防活動範囲に支障が生じないよう、当該地周辺に限って検討することとし、建て替え移転の場合は、空地の代替地がないことから、現時点において行政財産となっている当該地も含めまして、第七中学校のほか、5案を検討してきたところであります。

 まず1か所目としまして、総合福祉センター内です。平成28年3月に策定しました総合福祉センター再整備基本構想におきましては、民間活力の導入による、あじさい療育支援センター、花の実園の新築が位置づけられており、その再整備の際に一部空地となる可能性があったことから、秋津出張所の道路向かいに位置する現在のあじさい療育支援センターに移転建て替えする案を検討しました。しかしながら、現時点において再整備の具体的なスケジュール等が決まっていないことから、相当な期間を要するため、不適と判断をいたしました。

 次に2か所目としまして、当該地で減築する案です。この案は、現建物を耐震改修した上で減築するものであります。秋津出張所を引き続き使用しながら減築工事は困難であるため、消防の機能を他の消防施設に移す必要がありますが、消防車両の到達時間に影響が生じるおそれもあることから、積極的に採用できる案ではありませんでした。

 次に3か所目としまして、出張所の西側、秋津公園の駐車場に移転建て替えし、現出張所用地を公園にする案です。秋津公園駐車場は都市計画公園となっており、公園面積を減らすことは原則できないため等積交換となりますが、県との協議などの手続が必要で、時間を要することに加え、工事期間中の公園駐車場用地の確保などの課題があること、さらには緊急車両の出入口が交差点内となることから、緊急車両の出動や横断歩道の移設などの課題があるため、不適と判断をいたしました。

 次に4か所目としまして、福祉交流広場に移転建て替えする案です。福祉交流広場は平成24年にゆいまーる習志野が整備された際に併せて整備された広場となっております。この場所は移転先が当該地から近いことから、移転の影響は小さいものと考えられましたが、広場を整備した経過、活動と交流の拠点として根づいていること、また歩道橋が入り口付近にあり、消防車両の出入りの安全確保に課題があるため、不適と判断をいたしました。

 最後に5か所目としまして、当該地内の駐車スペースに仮設出張所をリースにより設置する案です。この案は、敷地内の空地に出張所機能を設けるとともに、秋津出張所は車庫として引き続き使用するものであり、今後の建て替えの際は一時移転が必要であり、費用面での課題があり、不適と判断をいたしました。

 以上、それぞれの案に課題がある中で、消防機能を24時間維持できること、老朽化が著しい中で早期に建て替えができること、地域の消防活動範囲を踏まえ、現出張所付近に建て替えられることなどの消防本部の意向を考慮した上で、第七中学校敷地への移転建て替えが最も適切であるとの方向性に至ったことから、候補地案としての検討を教育委員会へ依頼したものであります。以上です。

○入沢としゆき

はい。最も最適だということで説明がありましたが、ここについては納得できないから質問をしているわけですけども、次にスケジュールです。これは教育委員会等でも説明がなかったところなんですけども、教育委員会で検討が始まった段階ですが、早期建て替えをしたいということですが、今後の工程ですね、スケジュールはどの程度を考えているのか伺います。

○消防長

はい。工期はどの程度想定しているのかについてお答えいたします。同規模の谷津奏の杜出張所の場合では、設計・工事を合わせて4か年を要しました。

なお、事業着手時期は具体的には決定されておりません。以上です。

○入沢としゆき

 はい。まだ決定していないということで、これから具体の議論をしっかりとしなくてはいけないんですけども、教育委員会の議論の中でもあった音、学校教育への与える影響、こちらについて保護者の皆さんからの心配の声が多々あるわけで、こちらについて、ちょっと懸念されてることについてまとめて伺いますけども。まず建設予定地、ソフトボール場となっていますけども、どうするのかと。移転をさせるのか、また校庭全体の配置をどうしようとしているのかという問題。

 次に、プールです。建設予定地のちょうど隣がプールになっています。学校からプールを使用している様子─学校外からですね。学校外からプールを使用してる様子が見えてしまうんではないかという心配。また、一番皆さんが心配しているのが音の問題です。音が、冒頭も申し上げましたが、緊急出動がある。授業、また近くにある体育館では入学式、卒業式、またコンサートなど行われています。また、校舎の最も近いところでは特別支援教室が配置をされていますが、こういったところへの影響がどのように考えているのかということが大きな課題だと思います。

 あとは、あわせて通学路の安全対策です。こちらについてもどのように考えているのか、併せてお伺いします。

○副市長

 はい。消防施設ではありますけれども、公共施設の再生ということでございますので、私のほうから一括して御答弁を申し上げます。ただいま入沢議員から何点か御心配のことを御質問いただいております。先ほど教育長の答弁の中で、5月の教育委員会議の中でも教育委員の方々から、まずは学校教育に支障が出てはならないんだというような御意見があった。その上で、例えば音の問題、それからどんな建物なのか、それからソフトボールの─まあ、ソフトボール場と言うんですか、練習場をどうするんだといったような御意見もいただいているということでございます。

 我々といたしましては、工期のお尋ねもありましたけれども、工期も含めて、まだ具体的な図面等々について作成をしている段階ではありません。3月に教育委員会に協議を行いまして、5月の教育委員会議で議題とか報告事項として御説明をいただいているということでございます。その上で我々とすれば、地域の皆様方、それから学校サイドです。学校教育の現場であります学校サイドの御意見も踏まえながら、しっかりとこの先、設計に取り組んでいかなければならないというふうに考えております。

消防施設でございますので、例えば他市町村の中で住宅街に消防署を設置している市、あるいは学校近辺に消防署がある市、そういったところもあるかと思います。そういったとこの対策状況等をきちんと調査した上で七中に造るんだというところであれば、やはりその対策を現実化していくというのが必要だろうと思っています。

 その上で地域の皆様方、あるいは学校、PTAの皆様方にしっかりと説明をさせていただいて、御理解を得ていくという努力をしなければならないだろうと考えております。

 議員がおっしゃるように、消防施設でございます。これは市民の命を守る施設でもありますので、当然学校教育の現場というのは大事でありますけれども、これら両方が両立できるように、我々としては地域の皆様方等にしっかりと御説明をして進めていきたいと、このように考えているところであります。以上です。

○入沢としゆき

 はい。学校、消防、両立をするんだということは理解します。しかし、この配置で本当にいいのかというところは大変疑問があります。地域の皆さん、学校サイドに対してこれから理解を得るんだという説明がありましたが、本当に保護者の皆さん、学校現場の教職の皆さんも、これでいいんだと納得できるのかどうかということだと思います。

もし仮にこの移転計画について現場の皆さんが、理解が得られないと、まだまだ協議が足らないと、時間がかかるといった場合でもこの第七中学校への移転をしようとするのか、伺います。

○副市長

 はい。今ほど私のほうからも地域の皆様方、あるいは学校サイド、PTAの皆様方にもしっかりと説明をさせていただきたいというふうに答弁を申し上げました。

 前段で資産管理室長が候補地を何点か検討した結果、最終的に七中の学校用地というところに結論を導いたという答弁を申し上げておりますけども、我々とすれば、現時点で秋津周辺、周辺地域に消防署を移転すべき用地がないというところでありますので、これは様々御意見もあるかと思いますけれども、御意見に対する防止策というんでしょうか、そういったものをしっかりと対策化した上で、そして地域の皆様に御説明をさせていただいた中で理解を求めていくというのがやはり筋だろうというふうに思っていますので、まだまだ着工までにすぐというわけではございません。それらについて、しっかりと我々としては、まずは地域に説明をしていきたい、学校サイドにも説明をしていきたい、こういうことでございます。

○入沢としゆき

はい。私は、いろいろな候補地がある中で、現在のところが一番配置上、地域の配置上一番適切ではないかと考えています。個々具体的、技術的な問題はあるとは思いますが、先ほどの答弁でも費用面の課題がある。費用の問題です。こちらは十分考えていく余地があると思います。1度その場で、中学校の校庭に造ってしまえば、60年または80年、そこの場に配置をしなくてはならないということになってしまいます。いろいろな課題がある中で見切り発車をするのではなくて、消防の皆さんがしっかりと地域の皆さんから信頼される、一緒に地域の防災・安全を進めていけるんだと、そういう場所を考えていただきたいということを、これからまだ、工事・設計はこれからということですので、十分配慮をして、七中の校庭ありきということではない検討をすることを強く求めます。

 

 消防秋津出張所移転問題いついての6月議会での一般質問は以上です。引き続き、第七中学校校庭以外での出張所の建て替えを強く求めていきます。