前回は、車を決めたり、電気やエアコンが復旧したりしながら、少しずつ普段の生活に戻り始めたところまで書きました。
でも、家そのものの復旧はまだこれから。
床は一度水に浸かっています。
壁も、床から23cmの高さまで濡れました。
キッチンも、収納も、玄関まわりも被害を受けています。
そして床下は、長い時間かなり湿った状態でした。
ここからは、
「とりあえず住めるようにする」
ではなく、
家をどう直していくのか
を考える段階に入っていきました。
ハウスメーカーから提示された復旧内容
ハウスメーカーの担当者さんが家の状態を確認し、復旧の方向性を教えてくれました。
水害に遭った家の復旧に対して、社内基準があるそうで、それに沿って直すと以下のような内容になるとのことです。
・1階のフローリングを撤去
・壁紙を張り替える
・システムキッチンを撤去
・下駄箱を撤去
・床下をしっかり乾燥
・防蟻処理
やはり、かなり大がかりです。
床上の浸水は約23cm。
壁全部が水に浸かったわけではありません。
キッチンも、一番下の引き出しには被害が出ていますが、上の部分や機能自体には大きな問題はありませんでした。
なので最初は、
「そこまで全部取り替えるの?」
という気持ちもありました。
まだ使えそうなものを捨てるのは、どうしてももったいなく感じます。
水に浸かった高さだけ直せばいいわけではない
ただ、説明を聞いていくと、
「濡れたのはここまでだから、ここだけ直せばいい」
という単純な話ではないようでした。
水は、見えるところだけにとどまるとは限りません。
壁の中で水分が上がっている可能性もあります。
床材の下にも水分が残っているかもしれない。
見た目が乾いていても、内部まで乾いているとは限らない。
そのためハウスメーカーでは、社内の復旧基準に沿って、ある程度広い範囲を交換する方針になるようでした。
水害のあとは、
「壊れているかどうか」
だけではなく、
「今後、カビや腐食などの問題が出ない状態に戻せるか」
まで考えなくてはいけないんですね。
キッチンまで全部交換?
特に悩むのがキッチンです。
水に浸かったのは下の部分。
一番下の引き出しには明らかに被害がありました。
でも、シンクも使える。
コンロも使える。
収納の上のほうも問題なさそう。
それなのに、ハウスメーカーの基準ではシステムキッチンごと交換になる可能性が高いとのこと。
「もったいないなあ……」
というのが正直な気持ちでした。
ただ、システムキッチンは部品ごとに完全に分離して考えられないこともあります。
下部だけ交換できるのか。
一度外して再利用できるのか。
壁や床の工事をするときに一度撤去する必要があるのか。
そういった事情もあります。
このあたりは、
まだ使えるから残す
だけでは決められないんだなと思いました。
壁紙も全部剥がす?
壁紙についても同じでした。
水に浸かったのは床から23cm程度です。
だったら、そこから少し上まで張り替えればいいような気もします。
でも、水分が後から上へ染み上がっている可能性もあるとのことで、壁紙は大きく張り替えることになりそうです。
そこで重要になるのが火災保険
こうした話になってくると、当然ながら金額も大きくなります。
床。
壁紙。
キッチン。
収納。
床下。
設備。
さらに、わが家ではエコキュートも故障しています。
もしこれを全部自費で直すことになっていたら……。
かなり厳しいと思います。
ここで本当に大きかったのが、
火災保険に水災補償がついていたこと
でした。
「火災保険」という名前なので、火事のときの保険という印象があります。
でも契約内容によっては、水害も補償の対象になります。
今回、水害に遭って初めて、
「保険に入っていてよかった」
を、心の底から実感しました。
保険は「入っている」だけではなく中身が大事
ただし、
火災保険に入っている=必ず水害が補償される
ではありません。
契約によっては、水災補償を外している場合もあります。
保険料を抑えるために、補償内容を絞っている契約もあります。
実際、近所でも、
「うちは水災をつけていなかった」
という話を聞きました。
災害が起きてから契約内容を見ても、もう変えることはできません。
だからこそ、
何も起きていないときに一度、
自分の家の火災保険で、何が補償されるのかを確認しておく
ことは、本当に大事だと思います。
私自身も、今回のことがなければ、ここまで真剣に契約内容を確認していなかったと思います。
断捨離しておいてよかった
今回もうひとつ勉強になったのが、
保険では
「建物」と「家財」は別に考える
ということでした。
例えば、
床や壁、キッチンなど家に固定されているものは建物。
一方、
家具や家電、パソコン、生活用品などは家財。
というように分かれます。
我が家でも家財はいくつか被害にあいました。
でも、少し前に私のなかで断捨離ブームが来ていて、かなり家財は減らしていたのですよね。
今回の水害では、捨てようか迷って保留していたものが水に浸かったので、全部ばっさり処分することができました。断捨離に拍車がかかったかんじです(笑)
実質、被害にあったといえる家財は
床置きしていたロボット掃除機
私の古いノートパソコン
くらいでしょうか。
あとは処分しても別に惜しくないものばかりでした。断捨離しておいてよかったです。おかげで片付けが格段に楽になったと思います。
保険は「お金」のためだけではなかった
今回、保険があって助かったのは、もちろん金銭面です。
でも、それだけではなかった気がします。
「家をちゃんと直せるかもしれない」
と思えること。
それだけで、かなり安心できました。
もし
床を全部直したらいくら?
キッチン交換はいくら?
壁紙はいくら?
給湯器はいくら?
全部自腹?
と考えていたら、精神的な負担はもっと大きかったと思います。
災害は、それだけでも十分しんどい。
そこに、
「この先いくらお金がかかるのか分からない」
という不安が加わります。
保険は、その不安をかなり小さくしてくれました。
災害が起きる前に、一度だけ確認してほしい
今回の経験から、
家を持っている人にはぜひ、
火災保険の証券や契約内容を一度見てみてほしいと思います。
水災はついているか。
建物だけなのか、家財も対象なのか。
どんな場合に補償されるのか。
いくらまで補償されるのか。
そして、
保険会社の連絡先がすぐ分かる状態になっているか。
何も起きていないときなら、確認するだけです。
でも災害が起きてからだと、
その「確認するだけ」のことすら大変になります。
今回の水害で、
保険は大事だった。
これは、私の中ではかなり大きな教訓になりました。
そして家の復旧については、
単に元通りにするだけではなく、
「せっかく直すなら、これからどう暮らしたい?」
という話にもつながっていきます。
床をどうするか。
キッチンをどうするか。
猫たちと暮らしやすい家にできないか。
今の家にこの先ずっと住むのか。
水害をきっかけに、思いがけず家そのものについて考えることになりました。