中3の夏休み、

ものすごくキツい宿題があった。


それは、

国語の漢字ドリル。


元々、

補助教材みたいなドリルだったんだけど、

内容がものすごく濃くて、


一般的な漢字ドリルのみならず、

「早い」と「速い」の違いも

解説されているような漢字ドリル。


しかも、

範囲がものすごく広い。


一日に、

3〜5ページは取り組まないと

終わらない。


その上、

夏休み明けに

その漢字ドリルを出題範囲として

テストを行う、

というモノだった。



いざ、

その漢字ドリルを開いてみて

絶句した。


「ウソやろ?」って。


「無理、無理、無理…」って。


高校受験前の夏休み。


他の教科からも

かなりの宿題が出されていて、


「こんなに宿題があったら遊べねぇじゃん!」


って、

押し潰されそうになった記憶がある。





最初こそ、

真面目に取り組んでいたものの、

途中で嫌になり、

飛ばし飛ばし進めて、

「何とか全部やりました」感を出して

提出した。



だが、

その国語の教師がねちっこいのは、


その漢字ドリルの宿題を、

一人ひとり順番に

提出させた事。


その上、

提出時に、

宿題の範囲の中から

一人ひとりに

「生まれると産まれるの違いは?」

とか、

いちいち聞きやがる。


そして、

トドメの

夏休み明けのテスト。


もちろん、壊滅的だった。



こんな事が重なると、

もう不信感しか生まれない。


勉強嫌いに拍車がかかる。




こうやって

少しずつ

歪んだ中学生が

誕生するのであった。