僕は、かつてアミューズメントパークの絶叫マシーンが苦手だった。

 

7歳頃に乗って、めっちゃ怖かったのを覚えている。

その後も多分記憶では自ら乗りたいと思うことはなかったが、

姉や友達に付き合って乗ることが何度かあった。

 

乗るたびにあの下る時の「ちんこひゅー」な感覚がものすごく苦手であった。

 

大体小6か中1くらいの物心つくようになって、

自分はどういう人間かについて考えるようになった中で

「自分は絶叫マシーンが苦手だからもうこれからは一生乗らない」と心に決めた。

 

俗にいうマインドブロックが形成されたのである。

 

それからというものアミューズメントパーク自体行かなくなり(そもそも非モテなので行く機会はなかったというのもあるが笑)、乗る機会がなくなった。

 

しかし、ある時、思いがけず乗らざるを得ない機会が現れたのである。

 

2018年秋、二人の子どもが高校2年生と中学2年生になった時、

僕が45歳の頃の事である。妻(現元妻)と家族旅行で熊野古道に行こう、

ということになった。

 

我々夫婦と趣味の似通った渋好みの高2長男は、賛同した。

しかし、中2長女は全然魅力を感じてくれない。

しかし、関空発着ということがわかると中2の長女から「USJに行きたい」との申し出があった。

息子も映画好きなので行きたい、となり熊野古道の帰りに行くこととなった。

 

4人は改めて確認すると絶叫マシンがみんな苦手であることがわかり、

怖い乗り物を避けて遊んでいた。

 

しかし、息子から急に

「一緒にフライングダイナソーに乗ってくれないか?」

との申し出があった。

 

あの宙ぶらりんになる有名なアレのことだ!!真顔

 

聞けば、同級生から「USJに行ってアレに乗らなければ男じゃない!」と言われ、「本当は乗りたくないけど乗らないと馬鹿にされるからいやだ」とのことだった。

 

そこまで言われたら息子のためにひと肌脱ぐのが父親というもの。

しかし、これは僕にとっては本当に恐ろしいことで、

いざ列に並んでみたものの息子と二人で下を見つめながら無言で自分たちの番が来るのを待っていた。

 

ものすごい長蛇の列で順番を待ちながら、

頭の中で「めちゃめちゃ怖い」「やっぱりやめようか」

という気持ちでいっぱいで、なかなか覚悟が決まらなかった。

 

しかし、ふと周りを見ると並んでいるほかの人々は、

 

きゃっきゃきゃっきゃと楽しそうで、暗く沈んでるのは我々二人だけであった

 

「なんで自分たちだけこんなに怖がっているのか?」と考えていると、

 

「あ!これは死への恐怖だ。

乗ったら死ぬって思ってるんだ、俺たち!」

 

と言う思いに至った。

 

「死ぬって思ってるけど、実際絶叫マシーンで死んだ人って世界中に何人いるのだろうか?交通事故とかに比べると割合はものすごく低いだろう」

と思い、息子に告げた。

 

「ゆうて死なんよ。」

 

息子にそう告げてからは、心の中で

「ゆうて死なん、ゆうて死なん」

と心の中で唱え始めた。

息子も息子で思うところはあっただろう。

先ほどより不安な表情は和らいでいた。

 

いよいよ我々の番が来た。もう覚悟は決まった。

 

シートベルトを締め、車両は頂点までかたかたと上り詰めいよいよその時が!

 

ゴーッと音を立て車両が坂を滑り落ちる。

 

この上ない恐怖を感じながらも魔法の言葉

 

「ゆうて死な~~~ん!」

 

を絶叫し続けた。誰に聞かれてもかまやしない(笑)

 

そのうち恐怖から楽しさに気持ちが変わり、手を肩の安全ベルトから離し、

完全にマシンに身を預けた!

 

それからはあっという間であった。

 

そう!我々はついに絶叫マシーンへの恐怖を克服したのである!

 

たかだか絶叫マシーンであるが、僕にとっては恐怖のマインドブロックを解除するというこの上ない経験となった。

 

これ以来、僕は

「マインドブロックは本気になれば必ず解除できる」

という気持ちでいることができている。

 

みんなで余計なマインドブロックを解除して、楽しい人生を過ごしましょう!笑

 

追伸 その5年後、みなさんもご存じの通り、フライングダイナソーの恐ろしい故障事故が!!

 

 

 

「え!?死ぬ可能性あるやん!!」(笑)