先月、桜が満開だった週末に、近所の桜の並んだ川沿いを家族で散歩した。


まだ緊急事態中だったので、レジャーシートを引いて宴会しているグループは少なかった。


人が少なくなる夕方に行ったけれど、まだそれでも子ども連れの家族も多かった。


そんな中、抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこしながら、バナナと同じ年頃の男の子を引き連れたお父さんとすれ違った。


手にはハイボールの500mlの缶を持って、顔は赤くなっていた。


しばらく歩いて、さてそろそろ帰ろうとなった時、なんとなくワサビに聞いた。


「さっき、赤ちゃん抱きながら子ども連れて歩いてたお父さん、歩きながらお酒飲んでたの、気がついた?」

「ハイボール飲んでたね。僕はお酒にはめざといから気づいたよ」

「うらやましかった?多分、普通の人にしたらなんて事ないんだろうけど、私には違和感しかなかったなぁ。」

「うらやましいとは感じなくなったよ。もう昔と違ってお酒に対しての欲求が今は全く無くなったから。

でも、もし自分が彼でハイボールを飲みながらバナナと花見をしてたらって思いが巡ったね。そうだとしたら、なんて悲しいんだろうって。」


もうすぐ断酒して2年。


アルコール依存症のワサビは今日もAAの活動を軸にしながら自分自身と向かい合っています。