私は、中学高生の頃、先輩や先生に自ら話しかけることはなかった。敬語をつかわなくてはいけないことが、なんとなく腑に落ちなかったからだ。タメ口で話しかけて、怒られるくらいなら話しかけなくていいか、と思っていた。
長い長い地球の歴史の中で同じ時間を生きている時点で、みんな同級生みたいなもんじゃないか、と思っていた私。
敬語を知らぬまま大学生になった私は、アルバイトで接客をするようになり、言葉が出てこないことを身に染みて感じた。そこで人生で初めて、敬語が話せるようになりたいと強く思うようになった。正しい敬語を定型文として覚えた。秘書検定なんてものも受けた。
接客は、多少、できるようになったように思う。
だけど、大人と話すときの正しい、いや、「適切な」敬語は秘書検定を受けてもわからなかった。建前ぬきの関係が築きたいとき、教科書通りの敬語だけでは、やっぱり何かがしっくりこない。そこで、周りの人が発する言葉を観察。観察。観察。毎日観察。
私なりに観察した結果、形容詞にだけは、デス・マスを付けないという結論に至った。それけが、親しみを感じる上品なタメ口、な気がする。
かわいいですね!きれいですね!おいしいですね!すごいですね!を
可愛い!きれい!おいしい!すごい!と言うようにしてみるのだ。
ちょっとだけ、上品 で
ちょっとだけ、タメ口。