遠心力が大きくなることで重力が外側に向き、
ロボットを軽くできるのではないか?
というアイデア。
それに排気を下から噴出し、少し内側に向けることで吸引口にホコリを寄せ、
さらには水拭きを乾燥させ、
ワックスも早く乾くとしたら?
掃除機本体が高速回転して、下から排気をすることで少し浮き上がる仕組みだ。
もちろん雑巾がけは接地しているので飛んでいる訳ではない。
本体の排気チューブにプロペラを加えることにもなった。
排気をターボに使用して、発電することで掃除機のバッテリーを長持ちさせる工夫である。
排気を捨てることでなく再利用するのである。
マサキが帰ったあとにエンジニアは徹夜で作業した。
どうしても今日中に作りたい理由ができたのだ。
夜には試作機が出来た。
もちろん製品とは程遠く、大型の円盤だ。
自動車のバッテリーを積んで、大型モーターを取り付け、骨組みは鉄製である。
さっそく駐車場でテストすると、
円盤は回転しながら地面から2センチ浮き上がった。
そのまま駐車場を直進して、自動車を感知すると向きを変えた。
「成功だよ。」
社長
「すごい発想だ。」
エンジニア
「あの子にお礼がしたい。」
社長
「私達もその気で、
もう、用意してまーす。」
オジサン