鉄の園 21 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

大穴の方角から小さな灯りが向かってくる。

上下に移動したり、
左右に移動したり。

暗闇に目が慣れると職員と市長は身を乗り出して灯りを見つめる。

ホタルのようにゆらゆら 飛んで いるのだ。

「あれじゃないですか、オーブ。」
運転手はハンドルを握る。

「オーブ?
  昨日の心霊テレビのか。」
助手席

「オーブって見えないでしょ。」
市長

「じゃあ、ひ、ヒトダマ?」
運転手

「そういえば、ここは防空壕にもなってたな。

   兵隊さんか工員さんか。
         ナンマンダブ ナンマンダブ。」
助手席

「ええっ 幽霊!」
運転手

「こっちに来ますよ。ほら。」
市長がそれを指す。

ゆらゆら ゆらゆら
トラックに近づいている。