刑事が二人降りる。
住職に話を聞きに来たのだ。
「こんにちは、銅島署の宇津木です。」
「同じく、有安です。
ご連絡ありがとうございます。
早速ですが、例の防犯カメラの映像を確認させて下さい。」
「はい。
今朝のニュースでビックリして。
これです。」
ビデオを再生する住職。
「あー。」
「この人?ここに来たのか。」
刑事
「やっぱり警察にやっかいになってるヤツなんですかっ!こいつ。」
住職
「いや、やっかいにはなってないですよ。」
刑事がフォローする。
今朝やっかいになった酔っぱらいだ。
「宇津木さん、こっち。」
トイレから足を引きずる男が出てきた。
「あー、こいつだ。
こんな所に隠れてた。
このビジネスバッグに奪った現金と凶器の包丁があるはずだ。」
「そう言えば、
この酔っぱらいも包丁で脅されたと。」
住職
「じゃあ、彼も現金を。」
有安
「いや、2000円しか持っていなかったです。」
住職
「なぜご存じで?」
宇津木
「いや、今朝いろいろありまして。」
住職