狭い事務室の中に隠れる場所は少ない。
ニセセブンは手当たり次第にロッカーや 収納の扉を開けていく。
「外だな。」
≪ザクッ≫
手には、ボウズのビックリチョコバー。
兵士は外へ飛び出した。
野球場の子供たちが見える。
「ボーイがいる。
ベースボールをしている。」
兵士
「ガキ?
そうか、聞いて見よう。」
ニセセブンも外へ。
子供たちに近づく。
「やあ僕たち。」
ニセセブンが右手を上げる。
子供たちが振り返った。
「コーチ!」
「コーチ。右手がある。」
「もらったんだね。」
「ヤッホーゥ、キャッチボールしよ。」
子供たちがニセセブンを囲んで右手をつついたりする。
「何だよ、気持ちわりぃな。」
ニセセブン