スーツ51 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

ステルス雨ガッパは夏には不向きだ。

強制的に汗をかかせるゴム素材のダイエットジャージのようだ。

この日も、汗だくでナインを探した。

夏の日の住宅地
コート姿で車の影に隠れて移動している。


通報されないことを祈る。

そこにセブンが現れた。

工場へ連れて行き
「本部へアクセスするな、代えのスーツも呼べない。」
と伝えなければ。

その時
もう一人ナインが現れた。
車から降りて来たのだ。

同じアジア型クローンが集合している。

セブンは悩んだ。


「え?
どっちがニセナインだろ?


答えは出た。

「俺を探してるんだろ?」
と車のクローンが言う。

二人は車に乗って走り出してしまう。

工場のボロトラックがかろうじて動くのを思い出し、戻ろうとした。


そこに、配達中のランチデリバリーのトラックがある。

雨ガッパで顔を隠して乗り込み、
峠道に向かった。