46 偵察 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

音を立てずに階段をおりる。

俺が店内を見渡してから、フエさんを呼んだ。

厨房から作りおきのポテトサラダと飲み物を持って二階へ。

オール電化の厨房。
火が使えない。

お湯も沸かせないとは。

三人で黙々と食う。

突然、窓に光が当たった。

口を止める。
ゆっくり伏せた。

俺はラジオを消した。

キャンプセットのミニカンテラの明かりがまずかったか。

もしかしたら、
窓ガラスに俺たちの影絵が写っていたかもしれない。

光はゆっくり進んでいた。

黙って見送る。

5分おいて、窓から顔を出した。

あの光は十数件先の窓を照らしている。

光は空中から出ていた。

まるでUFOのようだ。

もちろんUFOではなく、偵察用の小型飛行機だ。

オートパイロットだろう、交差点で直角に曲がって行った。

ああ、ポテトサラダの味がしないこと。