28 お宝 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

考えてみれば、敵に変装するのが一番安全だ。

俺も迷彩服を探そう。

暗い店内を見渡す。
広い店ではない。

しかし、店の体積を越えるくらいに品物がある。

ここから何かを探し出すとなると愕然とする。

テーマ分けもジャンル分けもされてないからだ。

宝探しの感じが楽しいのだろうが、目当ての物が全く目に入ってこない。

余計な情報ばかりだ。

ケトル、伊勢エビの人形、地球儀、ハンモック、おでんなべ、スイカのボール、ピラミッド

迷彩服のありか
を彼女に聞いてみたが、

どこかで見たけど、売れたかもしれない

と言われた。

本当に宝探しになりそうだ。


これは、軍隊のヘルメットか?
クソッ…亀のオモチャだ!!

あきれて天井を見上げる。

「仕方ない、それで行こう」
独り言がもれた。

黒い作業服と黒いゴム長靴、黒いキャップに黒い手袋

夜を待って闇に紛れよう。

天井のカラスの剥製にヒントを得た。