未来少年コフィ 2 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

《カツカツ》

《カチャカチャ》

目を開けたが星空以外は真っ暗だ。

「ううっ寒い。
      俺は、寝ていたのか。ここは…」
展望台の駐車場に倒れていた。

《カチャカチャ》

指先に液体が触れた。
「冷たい。水?」

こぼれたコーヒーだった。
さらに固体に触る。

「コーヒーの缶だ。
  これも冷たい。」

どれくらいここで横になっていたのか。
俺の体温はアスファルトに逃げた。

《カチャカチャカチャカチャ》

何の音だろう?

車の方だ。
ゴロリとうつ伏せになる。

ルームランプが点いた。

「あっ!」

何者かが車内を物色しているではないか。

声を出したことに後悔した。

人影はフロントガラス越しにこっちを見た。


俺はゆっくり、腹這いで後ずさりした。

車内の頭の輪郭が俺を目で追っているのがわかる。

人影は車から頭を抜き、立ってこちらを見る。


顔は見えないが凝視しているようだ。

人影はドアを強く閉め、ゆっくり歩いてくる。

強盗にやられる前に逃げよう。

辺りを見回す。  

あの林へ逃げよう。


「ふ。ぅぅ?」
何だ!
寒さと恐怖で身体が動かない。