ジッセンマン 24 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「お客さま。お客さまっ」
しきりに肩を叩く運転手。

何だっての。

「お客さま。」

「ん。うわっ!」
突然、運転手が制服姿に
しかも若くなってる。


「起きました?」

え。寝てた?

ここは、
駅の通路。

彼は運転手ではない。
駅員さん。

俺は座ったまま寝ていた。


「すみません。
さっきも起こされたのに。」
謝る。

「いえ。はじめて起こしました。」
駅員

「は?
あっ。宝くじっ」
おい、まさか。

「その胸ポケットに」
駅員が指すポケットに

あった。

良かった。


え?なんであるんだ。

「もしかして、幸せな夢を見てました?」
駅員

「いや。別に夢なんか。」
あれ?涙だ。

そうか。
全部 夢 か。

一億三千万も。

「お客さま。風邪をひかれますよ。」
駅員はしゃがんで優しく言った。