シガーライター 1 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

僕は パパがいない。

死んだからいない。

生きてるときも、あんまりいない。

いなくても8歳になれた。


ママのおかげ。

ママは、いつもいっしょ。

ご飯も、お風呂も。

野球の応援にも来てくれる。

僕が打つ時は
ガンバレー アッキ
と大きな声を出す。

秋彦だから、家ではアッキだけど
ちょっと恥ずかしい。

でも嬉しい。

守備のときは、グローブの隙間から見ると、他のママと話をしている。

だから、今日の試合の得点さえ知らない。

ママは、このおしゃべりが楽しいんだ。

うまくフライを捕ったときもナイス、アッキ!
は無い。

でもママが笑ってるからいい。

今日は負けた。

家に帰ると、パパの写真に
勝ったよ 負けたよ と言わなくちゃいけない。

今日は、負けたよ だ。

商店街をママと歩いて帰ってきた。
コロッケを2つ メンチを2つ買ってきた。

パパが好きなメンチを写真の前に置いて、負けたよって言った。

ママは、
アッキ それだけ?
だって。

だってただの写真だよ。