七夕には、これは裁縫の道にも通じるもので、

織姫様に裁縫の腕が上がるようにお願もした。

越後屋店内

裁縫といえば、呉服店で反物を買って縫う訳ですが。

呉服店というのは、大店の越後屋も布袋屋も何処も

道行く人に声を掛け「お掛けなさい、

お茶をお上がんなさい」と大きな呉服屋には

いつも茶の用意がしてあったと古老の言がある。

ちなみに呉服とは、古代中国の国・呉の人が

着てた事から来たという。

三国志の頃ですから、紀元前後の頃ですね。

滝沢馬琴もそうでしたが、商品を買うと食事を出してくれた。

越後屋だと５両も出すと、織付と買い物をした品をもって

客のお供をして家まで持ってきてくれたという。

馬琴など白木屋で買い物をして、客の味の好みを

知っていたのか、馬琴は有名人で京料理の事を

ボロクソに書いてましたからか、特別に関東風の味の

濃い料理を出してもてなしてくれ満足してた。

「ごふく店　よろけて出るは　立派なり」

馬琴というと、古着専門で新しいのは

先ず買わなかった人ですが

孫の正月の晴れ着だけは別だったのか新品を奮発した。

逆にいえば、それだけ新しい着物は高価なもので

あったのでしょう。

柳原の古着店

仮の建物ですから、夕方になると店を畳むが、

その後、夜は、ここを縄張りとする筵を担いだ夜鷹が

出て来てチュウ、チュウと鼠声を出して客を引く。

着物の本格的な再利用の旅は、

大人用の着物を古着屋で買ったとすると⇒

古くなれば使える部分で子ども用に作り直す⇒

次の子どもが生まれたらオシメに⇒オシメがとれたら雑巾に⇒

たき付けに⇒灰になったら

洗濯に、肥料に……という具合である。

もっとも、作り直す際に出る端切れは「端切れ屋」が買ってくれたし、

灰も買っていく業者がいた。

燃やして灰になってからもまだ使うというのは、究極の再利用である。

機織り

武家の女房の主な仕事というと、着物や布団など、

家族や奉公人の分を縫って用意しておくことで、

中には、木綿を作るのには綿が必要ですから、綿を買って

それを機織りする糸に撚り、染めて織る事から始まった。

着物１枚作るというのは大変な労力と時間が掛かり

中下級の武家の女房は、毎日朝早くから夜遅くまで

この作業に従事したのです。

機織りは、誰でも出来る事ではなく力の有る経験のある

女中が担当したり、勿論、女房が主で行ったようです。

作るものとしては、着物や布団ですが。

着物も男物女物、子供用、奉公人用がある。

この当時は、奉公人には、盆暮れには、新しいお仕着せを

与えるのが普通であり、２００石くらいですと、奉公人が

５人以上は居ますので、それだけの人数でも大変な

事となります。

単衣、袷、冬用の綿入れ、半纏、ちゃんちゃんこ、足袋、

前掛け、おしめなどもそうである。

更に、布は弱いので、直ぐ綻んだり、破れるので絶えず

補修が必要であり手入れが必要でした。

今と大きく違うは、女房が主にする仕事というのは、

料理ではなく着物関係が圧倒的に多かったことで、

料理はさほど種類が多くなく、手間や問題も無かったようです。

目刺しがあるが、これはご馳走の方で大体は家で漬けてる漬物、

味噌汁、ごはん山盛り、梅干しが普通。

大名の真田家は、豆腐が主で毎日のように食べてる。

そういう意味では、庶民の方が贅沢に美味しいものを食べている。

何しろ、毎日のように色々な行商人が家の前まで来て

販売するのだから、大変便利でコンビニも負ける。

江戸の子供3－6