目黒祐天寺

鬼平犯科帳 彩色 江戸名所図解

又、西方六阿弥陀は。

1、西久保 大養寺  2、飯倉 善長寺   3、三田 春林寺    

4、高輪 正覚寺   5、白金 正願寺   6、目黒 祐天寺

 

山手六阿弥陀は

1番 四谷御門外 了学寺 

2番 四谷大通り 西念寺

3番 青山熊野横丁 高徳寺

4番 青山百人町  善光寺

5番 青山久保町  梅窓院

6番 赤坂一ツ木 龍泉寺

 

これらは、一日の内に歩くことが原則であった為に

かなり強行軍だったらしい。

日の出とともに、家を出ないと無理だったでしょう。

何しろ、徒歩で行くわけですから。

4,5番で 腰のふらつく 六阿弥陀」

「6つに出て 6つに帰る 6阿弥陀」

朝6時に出て夕方の6時に帰って来る

江戸六阿弥陀

柳沢の殿様は、それから「利根川堤に沿いて東行し、

閻羅堂脇田家一つ家に休み、第2番目の弥陀である恵明寺を詣でる。

堤上人多く支離夥し、念仏を言う姥に望み2所にて踊りを

踊らせ見る。

始め利島道に建立仏を出し法施を乞ううちに18,9の

美しい綺麗なる女此方を見て会釈し笑う有」

「去年まで息子かたに居たりし女の由、今眉を取し故

見違えし」「次に第2の弥陀で相撲取りを見る」

 

綺麗な娘は現藩主の息子の所で奉公してた娘だった

見覚えがあるので奥女中であったのでしょう。

結婚をして眉を剃ってるので分からなかったようです。

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更に尾久へ向かい千住へ、「1里8丁というゆえ堤に願ひ行く」

「左辺の森に上野中堂遥かに見ゆ、24,5丁行きて右辺川幅

甚潤大にして川西柳樹多く緑色すてに萌え出し、春色愛すへし。

風景絵のごとし、利島の渡しにて見たりし楼舟を西岸につけ

氈なと敷いて踏春の興を催すと見へたり」

素晴らしい景色を楽しんでます。

江戸名所花暦

「花の頃はこの原、一面の朱に染む如くにして

朝日の水に映ずるが如し。

又、この川に登りくる白魚を取るに、舟にて網を引き

或い岸通りにて掬い網をもって、人々これをきそいて

これをすなどる。」

上流の尾久の原の様子ですが、白魚という魚はかなりの

清流でないと繁殖しないが、幕末期迄の江戸には

河口で繁殖し初夏には尾久辺りまで遡ってたのです。


これより千住東の里はつれ也。

人家多し、堤に沿い左折2町ばかりにて本宿東の口へ入る。

大橋を渡り西宿外津国屋にて蕎麦弁当を喫。

新宿女郎賑し、かしこにて余程休み小塚原より今戸町に

かかる」

「今戸町より直行、土堤末へ出て、今戸の橋、聖天前馬場へ

かかり行く、餅屋角へ」

そして浅草へ裏門から入ってる。