玄関を出て約150メートルほど森の方に下ると、日々ぼくの農作業している畑がある。もともと畑ではなかった土地を、ほんの狭いながらも(自慢のような言い方でチョット嫌だけど)、開墾した。

 

耕していると、鍬にカチッと何かが当たる。

大体が石なんだけど、そうじゃないものも結構出てくる。

 

昔はきっと今のようにゴミ収集車が来てくれなかっただろうから、庭の一部をごみ溜めにしていたのかもしれない。

 

そう言えば、「ミロのヴィーナス」なんか、今でこそ大事に扱われてルーブル美術館に展示され拝観されているが、古代ギリシャ人の成金趣味の富豪が「腕トレちゃったんだからもうこんなものいらね。」と庭に捨てたのかもしれない。ものの価値なんて本当にわからないのである。

 

生ゴミなんかは腐敗して土に戻ってしまうけど、陶磁器やガラスなんかはそのまま残って、ここが人の住んでいた跡で、昔の生活を垣間見れてチョッと楽しい。