訳あって、パソコンでの仕事場所の引越しを決めた。

 

それは屋根裏の一室に設けた。

今まで共同で使っていた場所からぼく個人の資料やら保存されたファイルを移動するのは、たとえ同じ家屋の中でも、結構な苦労であった。

 

 

きちんと書類を整理していなかった。溜め込んでごっちゃ混ぜにし放ったらかしてあった。ずぼらな人間であった。

これは空間を共有していた妻に、いかに長年迷惑をかけていたか、自覚が無いながらも本当に申し訳なかった、とつくづく思う。

 

更に驚くことは、 ペイパーレス社会の時流において、相変わらず結構まだ多くの業者が無駄な紙の使い方をしているかと言うことであった。私世代の文明の弊害である。

 

 

そして書類の整理を進めていく内に、とても嫌なものが続々出現した。

 

思いおこせば、新型コロナウィルスが出現し、騒動になり始めたのは2020年2月初旬であった。フランスではまだ対岸の火事程度の認識でしかなく、自分たちには関わり合いがないことと、たかをくくっていた。一ケ月も過ぎると事の重大さに気付き、非常事態が設けられ、あれよあれよと言う間に感染が広がって、事態の収拾がつかなくなっていた。

人々は共有空間を避け外出しなくなった。やむを得ず、外出する場合でも公共機関の移動手段をとらず、自家用車で移動する様になった。ぼくも全く同じ行動をした。

 

交通法規違反者には罰金と原点が課される。

ぼくの免許は40年前に取得したものなので一生涯更新は無いものの、やはり違反をすれば減点と罰金は同様にされる。まあ当たり前なんだけど。

書類を整理していて、2019年3月21日付けで過去3年間無事故無違反を執行したため持ち点12(満点)に復活していた。

コロナ感染が猛威をふるっていても、少しづつ油断が現れ始め人々は外出する様になった。しかし自家用車での外出であった。それが2020年夏の頃、ヴァカンス到来の時期であった。娘たちがスイスから帰省してきていて、そのためパリの駅までの送迎に車での移動を皮切りに現在の状況に陥った様である。

 

  • 2020年8月19日、 午前11時41分。パリ/リヨン駅付近の路上。駐禁(パーキングメーターが壊れていて登録できなかった。電車の出発時間が迫っていたので、「もう、放っとけ。」とばかりに慌てて娘たちと同行して飛び出して、15分後に戻ってきたら、紙が貼られていた。)。罰金35 €、減点なし。

 

  • 2020年9月13日、 午前9時。パリに向かう高速道路A3。制限速度超過(制限時速70キロのところ81キロで走行。普段は90キロ制限である場所なのだが、その日は工事のため制限速度が下げられていた。)。罰金45€。減点1。

 

  • 同日、 午後3時30分。帰宅時の国道/県道RD316。制限速度超過(制限速度70キロのところ77キロで走行。普段は気をつけている場所であったのに、ついうっかりしてしまった。)。罰金35€。減点とりあえずなし。

 

  • 2021年1月26日、 午前11時47分。 町のパーキング。駐禁(パーキングメーターがない町なので、駐車開始時間を提示したディスクを置いとかなければならないのに、そのディスクは置かれていたんだけども、時間の設定を忘れていたため。)。罰金35€。減点なし。

 

  • 2021年5月31日、 午後4時22分。とある町の交差点。赤信号無視(これはひどい、ひどすぎる!左折するため対向車が行き過ぎるのを交差点中央で待機していてのことだ。対向車は赤にならなければ止まらないのだから。)罰金90€。減点4。

 

  • 2021年6月20日、 午後2時57分。パリ郊外外環高速道路A104。制限速度超過(制限速度90キロのところ、100キロで走行。)。罰金45€。減点1。

 

  • 2021年9月29日、 午前10時45分。 県道D922。制限速度超過(制限速度80キロのところを、89キロで走行。)。罰金45€。減点1。

 

たった1年半の間に罰金総額340€、減点7。些細な事だけど、こんなところにも忌まわしき新型コロナウィルスの影響が潜んでいた。