• SALON COMPARAISONS コンパレゾン
  • SALON DES ARTISTES FRANCAIS アーティスト・フランセ(ル・サロン)
  • SALON DES ARTISTES INDEPENDANTS アンデパンダン
  • SALON DU DESSIN & PEINTURE A L'EAU デッサンand水彩

 

 以上4つのサロンが合同に開催する年に1度の展示会である。

 ぼくにとっては興味を引くものはなかった、と先日書いたけれど、作品の好き嫌いを抜きにすれば、技術的には皆高いレベルであるのだろうと思う。
 なにしろ、とても広い空間にそれも、2000人を越す人々が作品を展示しているのだから、観賞する側も相当な集中力を求められる。そしてあらかじめ断っておくと、ぼくは批評家ではないし。

 今日は3度目の訪問(搬出の手伝い)であるが、最終日で日曜日のせいか相当の観覧者数である。
 人混みが苦手なぼくは、やはり中二階のカフェで、本当にこういう場所は固い意思を破壊する場所であるから、一昨日の二の前で、50clのビールを(x2)容易に注文してしまっていた。

 ビールを片手にサロンについて考えてみた。

 

 アーティストは個々で活動する場合が多い。
 その個々が集まってそれぞれの表現を展示すると、相乗効果を生むときもあるけれど、大概はそうでない場合が多い。例えばアンデパンダンなど、どの団体にも属さぬ人たちが、統一性もなく隣り合わせに展示される。

 余程個性に秀でて、他をも圧倒するような作品ならば、ぼくの考えは杞憂に終わるにだけど、大体の人間は群衆の中のその他大勢で済まされてしまう。

 

 嘗て数回サロンに出品した事があるけど、その考えは今も変わらない。
 自分の作品がそんなに悪くないんじゃないかな、と出品しても、なんだか思っていたほど良いもんじゃないな。と言うより、むしろ酷い。そう言う自己嫌悪を抱いてしまうのがサロンである。

 普段自分の姿を目にすることはないので、美男美女と行動を共にしていると、自分も彼らと同類と錯覚してしまうことがある。それが、ふとしたことで通りすがりに彼らと並んでショーウィンドウに自分の姿が映し出されるのを見て、ハッとすることがある。或いは集合写真の中で自分を見付ける時に驚き、自己嫌悪に陥る。

 

 この感覚に似ている。

 …なんか、ちょっと違うな。

 論理が破綻しているかな?

 まあいいや、そろそろ要請がかかったので出動します。