風邪は万病の元」「冷えは万病の元」と言われますが、実は「貧血も万病の元」です。

血液が酸素を運んでくれるおかげで人は生きているのですから、その血液が少ないと

酸素が体のすみずみまで届けられないのでいろんな不調が出てきます。

色白で、きゃしゃなタイプの女性に多く

しゃがんでて急に立ち上がった時にふらっとしたりする事が貧血の代名詞ではありますが

それだけではありません。

めまい

動悸や息切れ

頭痛や眠気

耳鳴り

口内炎や口角炎

ムズムズ足症候群

不眠

なども血の不足が原因でおこります。

●原因

貧血は鉄不足というイメージが強いですが、実は様々な原因で起こります。

①赤血球・ヘモグロビンが作れないタイプ

赤血球・ヘモグロビンの原料が足りない

すなわち食べる量が少ない小食の人や

食べていてもバランスが悪く

鉄

亜鉛

葉酸

ビタミンB12

たんぱく質

が不足している人。

血液を作る場所である骨髄の機能が

弱っている人

造血ホルモンを分泌する腎臓の機能が

低下している人

②赤血球・ヘモグロビンがなくなってしまうタイプ

月経過多や頻発月経などによる月経異常により

赤血球・ヘモグロビンが不足する場合と

胃潰瘍や十二指腸潰瘍やがんなどによる出血により不足する場合があります。

またマラソンランナーなど激しい運動する人は

赤血球が破壊されるので貧血となりやすいです。

●病院での検査

何かしらの不調があり、病院へ行くと

“一般血液検査”を受けます。

その中で、貧血かどうかを判断するためチェックするのは、赤血球とヘモグロビンの値です。

その２つが基準値内に入っていれば

「貧血ではないですよ～」と言われます。

下の図を見て頂くとわかりやすいのですが

鉄には

①ヘモグロビンの中にあり、体を正常に働かすために普段機能している機能鉄

②血清鉄といって血液中を流れている鉄

③フェリチンといって、いざという時に使われるために貯蔵されている鉄の３種類あります。

病院では

ヘモグロビンが正常値の半分になり

血清鉄も半分になり

なんとフェリチンはゼロの状態となって

初めて貧血と言う診断が下されるのです。

（Aの状態）

つまり病院で貧血と言われた方は

空っぽ状態で実は危険な状態なのです。

逆に潜在性鉄欠乏の状態で

ヘモグロビンも血清鉄もフェリチンも

半分しかなくても、貧血とみなされません。

なので

生理痛

めまい

動悸や息切れ

頭痛や眠気

耳鳴り

口内炎や口角炎

ムズムズ足症候群

不眠

などの症状があっても治療されません。

つまり、ほったらかし状態の

「潜在性鉄欠乏貧血」の人が非常に多いのです。

特に成長期と生理が同時にやってくる

小学校高学年から中学、高校生の女の子。

さらに妊娠出産を経験した女性はどんどん

「血が不足」していると考えていいと思います。

●治療

まずはしっかり食べましょう。

特に以下のようなものを食べてください。

鉄・・・レバー（豚・鶏）、卵黄、煮干し、あさり、しじみ、小松菜、ほうれん草、きなこ、湯葉、ごま、切り干し大根、きくらげ、のり

亜鉛・・・牡蠣、するめ、牛肉

葉酸・・・のり、海藻類、レバー、大豆類

ビタミンＢ12・・・煮干し、しじみ、あさり、レバー、鮭

気になる方は検査表ご持参下さいね

病院で見過ごされる潜在性鉄欠乏貧血